25日(月)は午前中がカヌー9艇、午後が11艇で松田ぬ浜を出発し、抗議船1隻とともに辺野古岬のN4護岸建設に対して抗議行動を行った。
16日の大行動の際、午後は測量が行われたので予定の長さに達したかと思ったが、そのあと被覆ブロックを設置し、さらに捨て石を投下して20メートルほど伸ばしている。今日はその伸ばした部分に被覆ブロックの設置が行われた。
カヌーチームは午前2回、午後1回オイルフェンスを越えてN4護岸をめざした。一人が岩場を抜けて護岸の近くまで行って抗議した。
今日の午後で被覆ブロックの設置が終わり、明日からはK8護岸の建設に入る可能性がある。県民投票の結果を受けても、日本政府・安倍政権は工事を強行し続けている。県内の新聞やテレビは県民投票の成功を大々的に取り上げているが、辺野古の海に出て工事の現実を見ると、浮かれた気分など湧きようがない。
N4護岸の隣にはN3護岸があり、②-1工区を埋め立てるための土砂を積んだダンプカーが、K9護岸から次々とやってくる。今日も埋め立てが進められた。
N4護岸が完成すれば、引き続きK8護岸が造られ、土砂陸揚げのために利用される。埋め立て作業が2倍に加速するのだ。
K4護岸では、K3護岸とつながる角の部分で、根固め用袋材を設置する作業が行われていた。最後に残されていた部分で、K4護岸の防砂シート設置は、ほぼ完了したと思われる。
K1~K3護岸でも防砂シートの設置が行われていた。K1~K4、そしてN5護岸で囲まれた②工区に、沖縄防衛局は3月25日に土砂を投入すると打ち出している。そのための準備が着々と進められている。
②工区は、現在土砂が投入されている②-1工区よりも数倍広い。豊かな海草・藻場の上をかつてカヌーで数えきれないほど行き来した。その海に土砂が投入されるまで、あと1か月となった。
日米安保体制の下で、日本と沖縄の間に民主主義などありはしない。あるのは日本「本土」防衛のために沖縄を利用するという徹底した沖縄差別だ。ではどうるするのか。県民投票をやっても工事は止まらない、と嘆いてあきらめるのか。
県民投票から一夜が明けて、新聞やテレビでは「識者」たちがエラそうなことを書き、話している。彼らはチラシ配布で膝が痛くなるほど歩き回り、雨に濡れながらポスター張りをやる、そんな地味な作業をやったことがあるだろうか。彼らやマスコミに②工区への土砂投入が1か月後に迫っているという危機感があるだろうか。
曇りがちの1日だったが、時折日が差すと、冬とは思えない辺野古ブルーが広がった。その向こうにある護岸の内側にも同じ海がある。そこに今、②-1工区では毎日赤土混じりの土砂が投入され、1か月後にはさらに広い②工区に土砂が投入されようとしている。
県民投票が成功したと浮かれている暇などないのだ。②工区への土砂投入を許さず、工事を1日も早く止めるために、私たちは行動しなければならない。