9日(水)はカヌー13艇とゴムボート2隻で、琉球セメントの桟橋から埋め立て土砂を搬出しようとするガット船に対し抗議行動を行った。琉球セメント桟橋前のゲートでは、土砂を運んでくるダンプカーに対し、抗議の集中行動が取り組まれていて、陸と海と連帯した取り組みを展開した。
午前10時50分頃、土砂の積み込みを終えてガット船が離岸しようとした。しかし、カヌーチームが抗議を続けているために動くことができない。
午前11時22分頃、海上保安官が海に飛び込み、強制排除が始まった。力尽くで引き剥がそうとする海保の暴力に、痛い、痛い、という声が響いた。それから12時50分頃まで、1時間半にわたって海保の弾圧に抗し、カヌーチームの抗議が続いた。
文章で書くと簡単だが、不安定なカヌーの上で、1人に3人以上で襲いかかる海保と、1時間半も抵抗するのは簡単なことではない。口では「安全」を口にしながら、カヌーから強引に引きずり降ろそうとする海保によって、ロープが手や腕に食い込み、ねじられた指が痛む。それでも、辺野古の海を守るために土砂運搬を止めようと、みな必死で頑張っていた。
海上保安官の中に1人、状況判断ができない異常な男がいた。刃物(折り畳みナイフ)を手にカヌーに飛び乗ってロープを切り、さらに海に飛び込んで別のロープを切っていた。現場はカヌーメンバーを海上保安官が密集し、激しく動き回っている。極めて危険な行為であり、カヌーメンバーのすぐそばでナイフが使われ、悲鳴や怒号が上がった。
青いテープに1番の番号が書かれた写真の人物だが、最初からほかの海保とは違った高圧的な言動をしていた。この間、カヌーメンバーが何人も怪我をしてきたが、たいていこういうタイプの海保が事件を引き起こしている。しかし、カヌメンバーの目の前で刃物を使うのは今まで見たことがない。
海上行動の間、海岸ではゲート前で行動していた皆さんが駆けつけ、応援してくれた。シュプレヒコールや歌声、声援が海までしっかり届いていた。差し入れもあり、深く感謝したい。
2隻目のガット船が接岸し、再び土砂の搬入が始まったので、ゲート前でもデモが再開された。再び海に出るには時間的に厳しかったので、ゲート前の応援をしながら辺野古に戻った。