12日(木)はカヌー13艇と抗議船2隻で海上行動を行った。カヌーで辺野古岬に向かって漕ぐと、護岸のあちこちで異常が見つかる。上の写真では被覆ブロックの下の方が1個、沈み込んでいる。下の写真では台風8号が来る直前に設置した上部のコンクリートブロックが高波で歪んでいた。
カヌーチームはK4護岸の辺野古岬側先端部とN3護岸の近くで監視・抗議行動を行った。本来なら両護岸はすでにつながっていたはずだが、相次ぐ台風の来襲であと20メートルほどを残して工事が止まっている。
沖縄防衛局は1日も早く、両護岸の先端に汚濁防止膜を設置し、カヌーが近づけないように外側にオイルフェンスを張りめぐらしたいはずだ。それを許さないために辺野古岬付近で待機し、作業の動きを監視した。
台風8号対策でK4護岸の天端(上面)には根固め用袋材が置かれていた。それをクレーンで吊り下げてダンプカーに乗せ、撤去するのに時間がかかっていた。
そのため今日の段階ではクレーン車が辺野古岬側の先端部近くまで行けず、この部分の根固め用袋材はまだ置かれたままだった。これを撤去しないと捨て石の投下ができない。
一方でN3護岸の天端と前面部を保護していた根固め用袋材は、護岸の両側面の被覆ブロックの上に置かれ、前面の砕石が露出した。両護岸をつなげる準備が行われており、N3護岸からも捨て石が投下されるのではないか、という警戒感が高まった。
N3護岸のそばにわずかに残された砂浜がある。そこに緑のネットが張られた場所があった。昨年も辺野古側の砂浜に5か所同じようにネットで保護された場所があった。ウミガメの産卵場所と思われる。
砂浜の前は岩場で上陸しにくい環境だが、ここしか産卵場所を見つけられなかったのだろう。護岸や仮設道路が造られてしまい、昨年までの産卵場所は失われてしまった。辺野古の海に帰ってきた母亀はこのような苦労を強いられているのだ。
K4護岸とN3護岸で囲われようとしている内側で、海岸の土手をショベルカーで掘っていた。注意して見ておきたい。
辺野古岬付近の岩場にはオイルフェンスのアンカーが打ち上げられたままになっている。鉄板を重ねて溶接したもので、これが引き摺られて海岸のあちこちで藻場がえぐられ傷ついている。
そのアンカーを拾い集めて元の位置に置き直す作業が進められた。船とカヌーで抗議したため、作業和船は辺野古岬の周辺には近づけなかった。しかし、この日は別予定もあり午後4時過ぎに引き揚げざるを得なかった。そのあと辺野古岬周辺でも作業が進められたと思われる。
アンカーの修復・整備が終われば、護岸の内側に置かれたオイルフェンスをクレーンで外に出し、アンカーにつなげる作業が行われる。8月17日の土砂投入を許さないためには、まずK4護岸とN3護岸をつなげさせないことが肝要だ。
海での抗議は工事の進行に直接の影響を与える。ぜひ多くの人に参加してほしい。