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Channel: 海鳴りの島から
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沖縄の施政権返還から46年、今日も辺野古では護岸工事が強行される。

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 15日は沖縄の施政権が返還されて46年目だった。1972年当時、私は小学校6年生だったが、「復帰」の日に小学校で特設授業があったことを憶えている。外では校庭の葉桜を土砂降りの雨が叩いていた。当時、米軍基地の即時無条件返還、が言われていたが、46年たって目の前で進んでいるのは新たな基地の建設だ。

 この日は午前中がカヌー13艇、午後はカヌー9艇、抗議船2隻でK4護岸の建設に抗議行動を展開した。ス―マンボースー(梅雨)に入ったが空は晴れて暑さが厳しく、海はべた凪だった。 

 K4護岸の松田ぬ浜側では、朝から捨て石の投下が行われていた。近くでかつてモズク養殖に使用した鉄棒の撤去作業が行われていたので、午前中、この場所での抗議は控えた。

 護岸の上をダンプカーが走ると、砂ぼこりが舞い上がるのが目立った。路面に石灰粉が溜まっているということであり、雨が降れば周辺の海に流出するのだ。

 午後になって、鉄棒を撤去していた作業船が離れた場所に移動したので、干潮時に1度オイルフェンスを越えて抗議した。K3護岸側の浅瀬から石材を運ぶダンプカーに抗議の声をあげたが、捨て石の投下場所までは近づくことができなかった。

 K4護岸の真ん中では、朝から根め用袋材の設置が行われていた。午後の後半からは捨て石投下の準備が進められていた。

 砂浜を海から遮断して進められている仮設道路工事は、今日も根固め用袋材の設置が行われていた。この日もオイルフェンスの内外でウミガメの姿が見られた。ウミガメから餌場や産卵場を奪い、埋め立てに向けた準備が日々進められている。

 K4護岸の辺野古岬側では、捨て石の投下が行われていた。今日はこの場所での抗議を中心に行い、午前に3回、午後1回オイルフェンスを越えてカヌーで抗議を行った。

 近くに稀少サンゴがあるため、汚濁防止膜を四重にし、捨て石投下の回数を減らしてサンゴへの影響を少なくする、と主張し、沖縄防衛局はこの場所での工事を強行している。しかし、汚濁防止膜が海底の藻場を破壊している問題が浮上している。

 汚濁防止膜の下には重りとして鉄鎖が付けられており、潮の流れの変化によって底を引きずるため、砂地に生えている海草が根こそぎ引き千切られるのだ。これから護岸工事が進み、捨て石の投下地点が稀少サンゴに近づけば、汚濁や潮流の変化が稀少サンゴに与える影響も大きくなる。

 御用学者たちのお墨付きを得て、こんなでたらめな工事が進められている。翁長知事が退院し、癌であることを表明した。これから沖縄の政治状況は大きく流動するだろう。翁長知事の健康の回復を願うが、同時に知事として自らの権限を行使し、この工事に歯止めをかけてもらいたい。

 その先にも困難な状況が待っているが、それをどう打開するかは、辺野古新基地建設に反対する運動にかかわっている一人ひとりに問われていることだ。


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