4日は朝、カヌー6艇で松田ぬ浜を出発した。ほかに4艇が初心者練習を行った。K3護岸ではクレーン車のブームは上がっていたが、作業員の姿はなく、工事は行われていなかった。先週末に工事が中断してから、今週に入ってもまだ護岸工事は本格的に再開されていない(被覆ブロックが少しだけ設置された動きはあったとのこと)。
海に出るとけっこう波はあったが、いい練習になる程度のもの。これまではカヌーが海に出られない時でも護岸工事は行われていた。ゲートから資材は搬入されているので、石材が不足しているわけではない。新年度を迎えて作業の引継ぎや今後の計画を詰めているのか、理由ははっきりしないが、この日も工事がなかったのは意外だった。
K3護岸の工事がなかったので、カヌーチームはオイルフェンス沿いに辺野古岬付近まで漕いで各現場の様子を確認した。K4護岸は重機類がN5護岸の方に移動し、同じく作業員の姿はなかった。
大潮の満潮時には被覆ブロック1個分しか海面に出ていない。捨て石が露出している先端部はさらに低く、海が荒れると波が越して作業は難しくなるが、この日はそれほどの波ではなかった。
辺野古岬では名護市教育委員会の文化財調査が終わり、発掘した個所を埋め戻す作業が行われている。赤土で埋めるだけでなく、砂利を敷き詰める作業も行われており、新たな護岸建設に向けた準備が進められているようだ。
http://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/231902
フレコンバッグが置かれ、砂利が敷かれているあたりがN3護岸の建設場所と思われる。沖縄防衛局は6月には囲い込みを完成する計画のようだが、この付近は岩場で水深も浅く、工事の進行は早い。
しかし、岩場はサンゴも多い。護岸を造って潮流が変化すれば、サンゴにも影響を与える。新基地が完成すれば、この付近は装弾場となる。普天間基地にはない新たな機能が付け加えられる場所である。
辺野古で3年半以上カヌーを漕いできて、アダンが茂っていた辺野古岬をいつも目にしていた。それがこうも無残な姿に変わり果てた。工事の進捗はまだ何パーセントというのは、現場を知らない人たちの机上の議論でしかない。
かりゆしグループがオール沖縄を脱退したが、県民投票が実現可能だと本気で思っているのか。沖縄の現状をふまえない机上の議論が横行し、いたずらに翁長知事の埋め立て承認撤回を遅らせている。いつまでも決断しきれないことで、県民の不信を高めている翁長知事自身の責任の大きさは言うまでもない。
昨年の3月25日に、キャンプ・シュワブのゲート前で開かれた集会で、翁長知事は埋め立て承認の撤回を公言した。それから1年余が経ち、期待を裏切られた県民の中には、知事の撤回に対してしらけムードが漂っている。撤回は翁長知事の公約であり、今さら県民に判断をゆだねるものではない。
護岸工事の動きが見られなかったので、この日は午前10時半頃に海上行動を終えた。