25日は午後から名護市長選挙の応援のために、名護市内を走り回った。山間を移動している途中、道端に咲き残っていた梅の花の香りがよかった。
安倍政権の全面支援を受けた予定候補者は、辺野古新基地建設に対して、〈辺野古の「へ」の字も言わない)という内部文書を運動員に出して、争点ぼかしを徹底しているようだ。
〈オール沖縄側は辺野古移設を争点に掲げているが、同じ土俵に決して乗らない!(あくまで生活への豊かさ目線で)〉〈普天間基地所属の米軍機の事故・トラブルが続く中でも、「だから一刻も早い辺野古移設」などとは言うべきではない〉という確認をしているという。
しかし、辺野古で新基地建設工事が進行している今、それに対して市長選挙の予定候補者が一言も触れないのは異常なことだ。名護市のリーダーになろうというのなら、名護市が直面している重要な課題に、自らの考えを明確に示すべきだ。それすらできないで市民の信頼を得られると思っているのか。
2016年12月13日の夜、名護市安部の海岸に普天間基地所属のMV-22オスプレイが墜落した。危うく名護市民に犠牲者が出かねない大事故だった。名護市長になる人は市民の生命と生活を最優先に守らなければならない。辺野古新基地建設はまさに、市民にとって生命と生活が懸かる重要問題だ。そこから逃げてどうするのだ。
選挙に勝つためには本音を隠し、市民の目を欺く。そういう卑劣なことをして恥ずかしくないのだろうか。だが、どれだけ辺野古の新基地問題で争点ぼかし・隠しをやっても、沖縄では米軍が勝手に事故や事件を起こし、問題を顕在化させる。それに言及しなければ自らの首を絞めるだけだ。