9月も最終日を迎え、30日は朝、カヌー9隻で松田ぬ浜を出発した。抗議船2隻と合流し、この日もどくろの絵がある浜と映画館前の浜の二手に分かれて、仮設道路工事に対し監視・抗議行動を行った。
映画館前では、ダンプカーで砂利を運んできて仮設道路の先端部に下ろし、ショベルカーやランマーで路盤を固める作業が行われていた。路盤の補強作業で、すでに設置した根固め用袋材に土木シートをかぶせる作業も行われていた。
映画館前ではN5(中仕切り)護岸の建設に向けて、仮設道路の工事が進められてきた。しかし、28日には先端部に根固め用袋材が積み重ねられ、前をふさいで捨て石箇所を保護する形になっている。先端部で作業をしていた大型クレーンも取付道路の方に移動しており、この場所の仮設道路工事は一時中断するようだ。
別角度から見ると、根固め用袋材の上に数字を書いた黒板が並べられていた。数字は袋材の個数を示しているらしく、先端部に一番近い黒板には266の数字が記されていた。
映画館前の仮設道路の工事が一時中断する理由について、いろいろ意見が出ていた。被覆ブロックの準備が遅れていることや衆議院選挙との関連、希少種サンゴの移植問題など複数の要因が重なっているのだろう。
いずれにしろ、N5護岸の起工箇所(赤瓦屋根の建物の前)まで、あと30メートルほどの所に来て仮設道路の工事が中断するということは、護岸工事の着工も遅れるということだ。10月以内の着工ができなければ、その後の名護市長選挙にも影響してくる。日本政府はさぞ焦っていることだろう。
この日は海に出てみると風が強く、映画館前の工事はこれ以上の進展はないようだったので、午前10時で海上行動を切り上げた。
カヌーを漕いで戻る途中に赤白鉄塔前の取り付け道路の様子を見た。今週初めにはオイルフェンスで前が囲われていたが、前日、大型クレーンが移動してきている。
この場所は映画館前と同じく北勝建設が工事を行なっている。同社の作業員が1人、現場の様子を見に来ていた。オイルフェンスが設置されたのにあわせて、海上保安庁の警備も始まっている。この日の朝の段階ではまだ、作業は始まっていない。
松田ぬ浜に戻る途中、どくろ前の浜の様子を見ると、仮設道路の海側に根固め用袋材を設置しているところだった。先端部から9列目のブロックの後に角度が変わり、隙間ができていたのだが、その部分を袋材でふさいでいるように見えた。
早めに終わったので、昼食をはさんでテント2周辺の草刈りを行なった。オオシマゼミの鳴き声が響き、海も風に吹かれていると肌寒さを感じるときがある。衆議院選挙に埋没しないように、ゲート前や海上の抗議行動にもぜひ参加してほしい。