21日は船に乗って海上行動に参加した。カヌーは14艇が松田ぬ浜を出発し、K1護岸予定地近くの仮設道路建設現場に向かった。ほかに浜では初心者練習をしているカヌーもあり、25日の大行動に向けて熱心に練習に励んでいる。
この日は午前9時過ぎと午後3時過ぎの2回、K1護岸建設予定地の近く、髑髏の絵が描かれた壁の前の浜にダンプカーで捨て石の投下が行われた。各8台ずつ、計16台分の石材が浜に落とされ、ショベルカーで打ち固められた。
相変わらず、投下のたびに粉塵が白く舞い上がり、その量がひどい。投下場所は護岸の前だが、大潮や台風時には波が打ち寄せる場所だから護岸が造られているはずだ。浜だから石材を洗浄しなくていいわけではない。沖縄防衛局のでたらめさが表れている。
カヌーや船による抗議行動に対して、米軍の警備員の一人が異常な行動を見せていた。小型カヌーを持ち出したり、カヌーがあるのになぜか泳いだりして、警告ならぬ罵詈雑言を抗議する市民に浴びせ、威嚇している。
軍警備員によれば、キャンプ・シュワブの司令官から、陸に近寄るものは拘束しろ、と指示が出ているとのこと。元より、カヌーや抗議船のメンバーには浜に上陸する意思はないが、この警備員は一人で興奮し、感情的になって動き回っている。
しかし、現在抗議行動が行われている場所は、臨時制限水域の外側であり、海上保安庁も規制しようとはしない。軍の警備員でもこの人物だけが躍起になっていて、まわりは呆れた目で見ている。米軍に与えられた特権を自分の力だと勘違いし、市民に対し居丈高に振る舞っている。
この警備員はカヌーに乗る前、アルソックの警備員からハンドマイクを借りて市民に警告を行っていた。前日にはマリンセキュリティのゴムボートに乗り込んで市民に近寄っており、民間企業を利用して警備活動を行っている。
企業側からすれば、軍の警備員(憲兵隊)の要請は断れないのかもしれない。それをいいことに、現場で軍の警備員が民間企業の機材を利用し、市民弾圧に使うのは許されない。これもキャンプ・シュワブ司令官の指示・許可でやっているのか。政治問題になって当然の市民弾圧のエスカレートだ。
キャンプ・シュワブの映画館前から消波ブロックが製作されている作業ヤードの前にかけて、砂浜に塩ビパイプの枠が設けられている。鉄塔前の取付道路やK1護岸近くの仮設道路も、同じ時期に塩ビパイプが設置され、その後、捨て石の投下が行なわれてきた。次はこの場所で工事が行われるかもしれない。
同場所では、一昨日(19日)に塩ビパイプの内側で草刈りが行なわれ、この日は北勝建設の作業員らが、単管パイプを組み立てる作業を行っていた。現場近くには大量の石材が積まれている。今後の動きを注意して見ておきたい。
抗議の合間には大型オイルフェンスを越える練習をしているカヌーメンバーもいた。連日、キャンプ・シュワブにはオイルフェンスが搬入されている。映画館前など辺野古側の海域に張り出す準備をしているようだ。
日本政府・沖縄防衛局は、複数個所で埋め立てに向けた工事が開始されたと打ち出し、工事の進展を印象付けようとしている。しかし、それらはいずれも、とっかかり部分に着手して行き詰まっている。台風対策もあるだろうが、準備が不十分でも無理矢理進めていることが原因の一つだろう。
現在行われているK1護岸予定地近くの捨て石投下は、ゲートから入ってきたダンプカーが直接やってきて行っている。ゲート前で止めれば工事はできない。厳しい暑さが続くが、熱中症対策をしながら海でもゲート前でも頑張りましょう。