20日は雨は降らなかったが風と波が強く、カヌーは海に出られなかった。船に乗って1時間ほどK9護岸の様子を見に行ったのだが、汀間漁港内を含め大浦湾全体で濁りがひどかった。前日の雨で大浦湾に流れ込む河川から赤土が流入していると思われるが、沖縄県は原因をきちんと調査すべきだ。この状況を見ると、沖縄防衛局が設置した汚濁防止膜の無意味さがよく分かる。
海保に守られてこの日も捨て石の投下作業が行わていた。連日の雨で石材は自然の洗浄も行われているはずだが、投入時には白い石粉が舞い上がっていた。人と比べればわかるように、海に落とされているのはかなり大きな物だ。それが護岸の先端部では18メートルほどの幅で海底を破壊している。工事が進んで深くなるにつれ、その幅はさらに広がり、岩でつぶされる面積が拡大する。
何度でも繰り返すが、埋め立て工事の全体が大きいことをもって、あるいは工事の進行が遅いなどと解釈して、現在進められているK9護岸工事を過小評価してはならない。いま石が落とされている場所にも数多くの生物が生きている。そして、造られた護岸は周辺の環境に間違いなく影響を及ぼすのだ。これ以上工事を進めさせないために力を尽くさないといけない。
K9護岸の工事が進められている隣のヤニ浜には消波ブロックが並べられている。台風来襲に備えて、これからK9護岸の側面に設置されると思われるが、先に運ばれてきた物(手前側)は砂にめり込んでいる。これ自体が砂浜の破壊であり、沖縄防衛局の場当たり的な作業進行、でたらめさが表れている。
https://www.youtube.com/watch?v=dDWNi6EMqSE&feature=youtu.be
陸に上がったあと、キャンプ・シュワブのゲート前の座り込みに参加した。午前11時50分頃から機動隊が座り込む市民の強制排除をはじめ、この日2回目の資材搬入が行われた。何度排除されても屈しない、市民の粘り強い抵抗が続いている。
10トンダンプカーに積まれて3種類の石材が入っていく。捨て石用の大きな岩、根固め用袋材に入れる栗石、路盤整備に使うような砂利が、連日、100台前後入っていく。加えて重機や生コンプラントなどの資材を積んだトレーラーやミキサー車が入っていく。沖縄タイムスのツイッターによれば、この日は計3回、144台の工事車両がゲート内に入っている。
沖縄防衛局員と米兵が金網越しに沖縄県警による市民への弾圧を見ていた。近づいてカメラを向けると、あわてて逃げていった。高みの見物をしていた自分たちの姿を撮られるのが嫌だったらしい。日本「本土」の安全のために沖縄に米軍基地を押しつけ、犠牲を強要する。沖縄差別の先兵たちの醜悪な姿である。