沖縄は若夏の季節を迎えている。先だって辺野古からの帰りに道路脇でいちゅびぐゎー(野苺)を見つけた。美味だったが、子どもの頃に祖父から、いちゅびやまちむむ(山桃)など木の実がなるところは小鳥が集まり、それを狙ってパブも出るので注意するように言われたのを思い出した。沖縄ではハブ咬傷注意報が出ている。
辺野古の新基地建設工事が休みなので、たまには小説の紹介をしたい。昨年秋、フランスで『風音』が刊行された。フランスで出版されるのは『魂込め』に次いで2冊目となる。
「風音」を書いたのは1985年だから、まだ20代半ばだった。32年も前に書いた小説がフランス語に訳され、新たな読者を得られたことに不思議な思いを味わった。「風音」はほかに英語、韓国語、アラビア語にも訳されている。
5月下旬には『虹の鳥』と『眼の奥の森」の新装版が影書房から発刊される。
http://www.kageshobo.com/main/books/nijinotori.html
http://www.kageshobo.com/main/books/menookunomori.html
『虹の鳥』はサルガドの写真を表紙に使っている。最初の本もこの写真を使いたかったのだが、交渉がうまくいかなかった。やっと希望通りの装丁にすることができた。『眼の奥の森』はこのブログでも使った写真を加工して表紙にしている。