28日は朝、カヌー12艇で松田ぬ浜を出発した。官公庁は御用納めで、海上行動も今年最後となった。辺野古から高江、そして辺野古と休む間もない激闘が続いた1年だった。海も森も貴重な自然が破壊され、戦争のための訓練施設が建設強行されている。反戦、反基地、平和と口で言うのは簡単だが、1年間行動を続けることがどれだけ大変か。
辺野古岬を抜けて大浦湾に出たところで波と風が強くなり、流されるメンバーも出てきたので早めに船に乗り込んでカヌーを曳航してもらった。カヌーを漕ぐ力、技術が試されるが、こういう波も馴れて乗りこなさないと大浦湾で抗議することはできない。反射的に動けるように数多くカヌーに乗り、努力するしかない。
キャンプ・シュワーブでは3か所でクレーンのブームが上がっていた。米軍のリゾートビーチでは、トラックでオイルフェンスを浜に運び、クレーンで下して並べる作業が、前日に続き行われた。大浦湾全体に張りめぐらしていたフロートやオイルフェンスはかなりの量なので、中断期間中に片づけておいたそれを浜の近くにすべて移動するには1週間以上かかるだろう。
前日より海上保安庁のゴムボートの数が減り、作業のテンポもゆったりしていて、日本政府は作業再開を強調しているが、まだフロートを張り出す準備を始めたという程度のものだ。年明けには海底ボーリング調査やコンクリートブロックを投入するためのクレーン付き台船がやってきて、それに付随して浪速丸など小型のクレーン船も来るだろう。本格的にフロートを張り出すには小型和船だけでは無理なので、午前中は船の上から浜の作業を監視した。
この日は午後1時半過ぎまで浜の作業を監視し、カヌーは松田ぬ浜に引き揚げた。沖縄県民がどれだけ反対しても、日本政府は機動隊や海保という国家の暴力装置を使って、力づくで工事を強行してくる。国に抵抗しても無駄だ、という無力感と諦め作り出し、県民の抵抗を押し潰そうとしている。
翁長知事の埋め立て承認取り消しの取り消しをめぐって、日本の中で嫌沖感情が広がる、云々という議論があるようだが笑止の極みだ。いつまでヤマトゥンチューの顔色をうかがっているのか。そんなことを言っていたら、沖縄バッシングは有効だとネトウヨが勢いづくだけだ。沖縄人がしぴたい(腰抜け)ならヤマトゥにいいように利用されて使い捨てられる。
まずはカヌーを漕ぐウチナンチューが1人でも増えてほしいものだ。年末年始は時間が取れるので体を鍛えましょう。