大阪府警の機動隊員が私を「土人」呼ばわりしたことについて、「差別と断定できない」と擁護に必死な政治家たちがいる。字義解釈に焦点をずらすまやかしに付き合ってはいけない。すべては映像が示している。改めて、「土人」発言の動画を見てみればいい。
https://www.youtube.com/watch?v=zm6NbNKIayk
ここまであからさまな差別発言は珍しいくらいだ。しかも発言者は警察官＝公務員であり、公務中の発言である。本来はヘイトスピーチを取り締まるべき立場にある警察官が、ビデオカメラを向けられているのを承知で「土人」と吐き捨てる例など、滅多にあるものではない。これが差別でなければ何が差別なのか。
松井大阪府知事や鶴保沖縄北方担当大臣、菅官房長官など、要職にある政治家が沖縄人差別を容認し、お墨付きを与えるような言動をしている。沖縄人を「土人」呼ばわりしても「差別と断定できない」と政府が見解を示せば、沖縄人差別をあおる者たちは大喜びで「土人」という言葉を使うだろう。
こういう政治家たちは腹の底で沖縄差別を続けたいのだ。そうでなければ沖縄への米軍基地集中という差別を続けられやしない。トランプ現象どころではない。日本では政府が沖縄（人）差別を容認し、積極的に進める役割を果たしている。差別発言した大阪府警の機動隊員も、安倍政権の意思で沖縄に送り込まれたのだ。彼個人の問題ではなく、彼を送り込んだ政府こそが問題なのだ。
２２日はカメラを忘れて写真はなし。前日に続き、早朝から赤橋で作業員が乗った車両への抗議が行われ、その後はＮ１表ゲート前や森の各所で抗議行動が行われた。沖縄人にとって高江の抗議行動は沖縄（人）差別に反対する行動にもなっている。なぜ沖縄にこれだけの米軍基地が集中し、沖縄の中で基地がたらい回しされるのか。
なぜ自然と住民生活を破壊して新たなヘリパッドが造られるのか。国立公園や世界自然遺産となるべき地域に、沖縄以外の都道府県でも大量の機動隊員を動員して米軍基地が造られることがあるのか。日本にとって沖縄はどのように位置づけられているのか。
前日に続き２２日も米軍の演習がひどく、高江の集落にへりやオスプレイの爆音が響いていた。この先、４基のヘリパッドが完成したらどうなるのか。弱い立場にあるものに犠牲を強要する。それこそ差別ではないか。