28日は市民23人が久しぶりにG地区で抗議行動を行った。揚水発電所からG地区に通じる道路ができていて、伐採した木々を粉砕してフレコンバッグに入れ森にまく作業や、防風ネットの設置作業などが進められていた。
木々の粉砕機は前日27日にN1表ゲートから搬入されている。G地区にはまだ伐採された木々が枯れた状態で山積みになっていて、粉砕作業が始まって長くは経っていない。粉砕した木々を森にまいて自然に返しているようだが、何のことはない、産業廃棄物を森にばらまいているだけではないか。倒木が朽ちて土に帰るのとは似て非なるものだ。
そもそも森を破壊しておいて、自然環境に配慮しているかのように装うことは欺瞞である。砕かれた木々は沖縄防衛局がヘリパッド建設のために伐採しなければ、これからも何十年と生き続けたのだ。
木を伐採したうえで、森に風が吹き込んで乾燥が進むのを防ぐということで、防風ネットが張り巡らされる。これもまた欺瞞的なもので、その主な役割は抗議に訪れた市民を排除し、現場に近づけないためにある。
機動隊や民間警備員に壁を作られ、市民は粉砕作業などを遠くから見ることしかできなかった。しかし、目の前に防風ネット用の単管が設置されるのを見て抗議行動を行った。沖縄県警に加えて福岡県警と大阪府警もやってきて市民を強制排除し、午後4時に作業が終了するまで市民を囲んで拘束していた。
ワイヤーメッシュや杭、足場板などを積んだユニック車がG地区に入ってきた。土砂流出防止柵と市民を排除するための塀を作るためのものだ。G地区は地形が平坦なので、いったん土地の造成が始まるとH地区よりも早くヘリパッドが完成する可能性がある。
4基のヘリパッドを年内に完成させるため、沖縄防衛局はこれからさらに強引に工事を進めていく。そのとばっちりを受けるのが現場で働く作業員たちだ。大幅な工期短縮を迫られると、安全性を無視して杜撰な工事を進めなければならない。それを監視するのも大切な役割である。ぜひ森での行動に参加してほしい。