今日3日午後、PAC3を積んだ民間船が那覇港に入港した。
http://www.qab.co.jp/news/2012040334750.html
宮古島にも3日に到着し、石垣島には5日に到着する。北朝鮮の人工衛星打ち上げが失敗した時の落下物=破片を「撃墜」するのだという。いやはやまったく、PAC3にそういう性能があるのかどうかを、マスコミはどうして追及しないのだろうか。
3日付琉球新報によれば、PAC3の配備にからみ〈防衛省が沖縄に全体で900人規模の自衛艦を配備することが2日、分かった〉という。石垣島に450人、宮古島に200人、沖縄島の航空自衛隊那覇基地と知念分屯基地(南城市)にそれぞれ100人、与那国島に50人。北朝鮮の人工衛星打ち上げを利用し、ありもしない脅威を煽って、新防衛計画大綱で打ち出した動的防衛力の実戦訓練として、南西諸島島嶼部への迅速な部隊配備を行っているわけだ。
しかし、当然のことながらこれだけの部隊を動かせば、経費も相当のものになる。もとよりPAC3には破片「撃墜」の性能がないのだから、大山鳴動してねずみ一匹すら出ないだろうが、こと軍事に関しては費用対効果も問われないのか。こういう茶番劇で笑うのは、先島への部隊配備を進め、沖縄の自衛隊を強化しようとしている政府・防衛省と軍需産業、それに寄生する政治家と官僚、そして北朝鮮の軍部である。
琉球新報の記事によると、宮古島市の下地市長は政府に対し〈「最後まで発射させないように(北朝鮮への)説得をしてほしい。発射した場合は、市民や観光客の安全を守ってもらいたい」と求めた〉とある。PAC3で「市民や観光客の安全を守ってもら」えると考える無知は、行政の長として無責任である。
これからPAC3の配備された地域を中心に、自衛隊が沖縄県民を守っている、という幻想を煽る宣撫工作が繰り広げられる。それに洗脳されないようにPAC3の性能と自衛隊の大規模訓練の狙いを暴露して、沖縄を対中国の前線基地にしようという政府・防衛省・自衛隊に抗議の声を上げていきましょう。