10日も砂利を運ぶ北勝建設のダンプカーに対し、朝から抗議行動が取り組まれた。行動に共感する人が増えて、それに焦った沖縄県警が、あろうことか高江の集落と県道70号線をつなぐ道路の出入り口を封鎖した。午前7時半という通勤時間帯であり、ここを封鎖されると住民は仕事に行くにも大きな支障をきたす。
住民生活を破壊する暴挙に、集まった住民と抗議行動参加者が激しく抗議した。県警もさすがにこれはまずい、と判断したらしく30分ほどで封鎖を解いた。しかし、その後も同地点や近くの売店前に警察車両が十台以上集まり、車両規制を始めたために集落が騒然とする状況となった。警察はこのような道路封鎖を即座にやめるべきだ。
いつものように国場組の採石場を出発して高江に向かうダンプカーと警察の車列に、数か所に分かれて車で抗議行動を行った。10日も前日と同じくダンプカー10台で砂利をN1表ゲートに運び、30台以上の警察車両が警備にあたっていた。
大宜味村の塩屋や高江の売店前など、砂利を運ぶ車列に沿道からも抗議の声が上がっている。路上に出て横断幕を広げ、声を上げるほかにも、電話やFAXなど抗議の仕方はいろいろある。現地に来られない皆さんは、各地でできる抗議をやってほしい。
抗議する市民の車を排除するために、警察は新川ダム入り口や北部訓練場メインゲートの南側などで車両規制を行い、砂利を運ぶダンプカーに近づけないようにしていた。封鎖に怒った市民が警察に激しく抗議し、もみ合いになる場面もあった。
国頭村、東村、大宜味村など沖縄島の最北部は、真ん中に米軍の北部訓練場があるため、東西を結ぶ道路は2本しかない。そのため県道70号線が封鎖されると、1時間以上かけて大回りしないといけない。ガソリン代もかかる。通行量が少ないとはいえ、ドライバーに与える影響は迂回路が多い都会とは比較にならない。警察が長時間にわたり封鎖すれば、県民の反発が募るのは必至だ。
メインゲートからN1表ゲートまで、大量の機動隊員に守られてダンプカーが2台ずつ砂利を運んでいった。路上で抗議する市民を数人がかりで抑え込むので簡単ではないが、後半、車両が入ってからはダンプカーを足止めすることもできていた。車と人の組み合わせが有効であることを警察の反応がよく示している。
行動終了後、新川ダムの駐車場には130人ほどが集まって総括集会を開いた。これだけの人が、砂利搬入を止めようと集まったことは画期的だ。たとえ1時間や2時間の遅れでも、その積み重ねがやがて工事の進行に影響を与えていく。辺野古もそうやって中断に追い込んだ。
抗議行動に参加することで、市民の側も経験を積んで技量、判断力が増していく。警察が道路封鎖をやらざるを得なくなっていること自体が、抗議行動が効果を表していることを示している。友人、知人に声をかけて朝の抗議行動に参加してほしい。