29日は午前11時に名護市のザ・ブセナテラスの前に行き、来沖している菅義偉官房長官に対する抗議行動に参加した。翁長知事との意見交換の前に、菅官房長官は国頭村長や東村村長との会談を設定しており、高江のヘリパッド建設が進められることを警戒して、100名ほどの市民が集まって菅官房長官に抗議の声を上げた。
安倍政権は沖縄の「基地負担軽減」をPRするため、北部訓練場の過半の返還を進めることを強調しようとしている。しかし、それは高江区周辺に新たに6カ所のヘリパッドを建設することが条件となっており、ノグチゲラやヤンバルテナガコガネなどの貴重な生物が生息する森を破壊し、MV22オスプレイやCH53Eヘリなどが離着陸する新たな訓練場を建設するものなのだ。
沖縄戦から70年が経ち、米軍基地はとっくに無条件返還されているのが当たり前だった。過半の返還といえば聞こえはいいが、それは残りの半分を半永久的に使用するというものでしかない。そのために北部訓練場は新たなヘリパッド建設だけでなく、施設の建て替えや整備が進められてきた。辺野古新基地建設と連動して、沖縄島北部地域に米軍の訓練施設を集中させ、使い勝手のいい軍事拠点を作ろうというのが日米両政府の狙いである。
沖縄に新たな基地を造らせない、MV22オスプレイの配備反対を打ち出すなら、翁長雄志知事は高江ヘリパッド建設にも明確に反対の姿勢を示すべきだ。辺野古の海と同じように高江・ヤンバルの森も沖縄に残された貴重な自然であり、世界自然遺産めざして全面的に保護すべきものだ。辺野古や高江、自衛隊が配備されようとしている宮古、石垣、与那国など米軍、自衛隊の基地強化に反対しましょう。