海上での本格的な作業が始まるのを警戒し、21日はいつもより早い時間に集合し、行動を開始した。瀬嵩の浜から船でカヌーを曳航してもらい、午前・午後と海上保安庁のゴムボートが並ぶ浮き桟橋付近で抗議行動を行った。
浜の方では作業員たちが黄色いブイを運び込み、設置に向けた準備作業を行っていた。手前には赤さびた鉄板を重ねたアンカーが並んでいる。昨日20日にクレーンでトレーラーから下ろしたもので、ブイを固定するものだろう。海の上から作業員の皆さんに、県知事選挙の結果をふまえて、工事をやめるよう訴えた。
午前中でブイの準備作業を終え、昼食後、作業員たちが作業船に乗ろうと浮き桟橋までやって来た。しかし、カヌー隊がオイルフェンス内で抗議行動を行ったので、出航をあきらめて引き返していった。
浮き桟橋の東側にある米軍のプライベートビーチでは、引き続きオイルフェンスの搬入が行われていた。浜と奥の方にはすでに大量のオイルフェンスが並べられている。明日、22日は3連休初日の土曜日だが、沖縄防衛局はこの間の作業の遅れを取り戻すために、海上での本格的な作業を実施しようとしている。大浦湾に再びブイやフロート、オイルフェンスが設置され、海が分断されようとしている。平日参加できなかった皆さんも含めて、多くの人がカヌーと船に乗って抗議行動に参加してほしい。
午後3時頃、海上保安庁の保安官と白いワイシャツ姿の男たちが浮き桟橋にやって来た。ワイシャツの男たちも海保の職員らしく、現場の視察に来たようだった。カヌー隊のメンバーがすぐに浮き桟橋のまわりに集まり抗議したので、ワイシャツの10数名はほとんど説明を受けずに引き返していった。
21日は浮き桟橋に海保のゴムボートが21艇並んでいた。辺野古の方にも12艇のゴムボートがあったという。巡視船も確認できただけで13隻が辺野古沖に姿を現している。8、9月以上の弾圧態勢を敷いて、カヌー隊に襲いかかろうとしている。それにひるむ気持ちはみじんもない。カヌー隊の行動は、県知事選挙で示された民意に支えられている。
日本が民主主義を標榜する国なら、県知事選挙で示された民意を尊重するのは当然のことだ。それを踏みにじって暴力的弾圧を加えるなら、海保はこれまで以上の批判にさらされるだけだ。小笠原のサンゴは守っても、沖縄のサンゴは守らない。それどころか埋め立て作業に手をかして、海の破壊者に成り下がる。海保の職員たちはそれで自分の仕事に納得できるのか。
海上保安庁の保安官たちがゴムボートを出そうとするのに抗議した。周りを囲まれてボートを出すことができず、二度引き返していったが、カヌー隊と船団が午後4時に引き上げたあと、三度姿を現して浮き桟橋周辺のオイルフェンスを広げている。22日以降の作業に向け、海保のボートや作業船が自由に出入りできるようにしたのだろう。本来は作業員たちがやる仕事だったのだろうか、カヌー隊の抗議でやれなかったので海保が代行したようだ。
ゲート前でも連日激しい抗議行動が行われている。昨日、警察に倒されて怪我をした島袋文子さんとはティダの会で一緒に活動してきた。知らせを聞いてはらわたが煮えくり返り、ゲート前にも行きたいのだが、今は海上も人手を必要としており、カヌーを優先している。
どれだけ思いがあっても、具体的な行動で示さなければ力にはならない。解散総選挙のどさくさに紛れて辺野古新基地建設を一気に進めようとしている安倍政権のもくろみを叩きつぶすために、力を尽くしてやれる限りのことをやりましょう。