http://ryukyushimpo.jp/news/storyid-231124-storytopic-271.html
http://www.okinawatimes.co.jp/article.php?id=82073
4日は午前中、辺野古崎南側にあるスパッド台船に対して、カヌーや浮き袋などでフロートを越えて抗議行動を行った。フロートを乗り越えてスパッド台船に向かうカヌーを、海上保安庁の高速ボートが追い回し、鈎が付いた金属の棒で引っかけ、力尽くでカヌー隊のメンバーをボート上に引きあげる不当拘束がくり返された。その際、船底に仰向けに倒され、3人がかりで腕や首、脚を押さえられて暴力的に拘束されたメンバーや、頭を水中に押さえ込まれて海水を飲んだメンバーもいる。
船底に押し倒され、周りを海保の保安員に囲まれると、外からは何をされているか分からない。それをいいことに柔道の絞め技で胸や首、脚を押さえ、動きを封じる。これが海保のいう「確保」の実態である。海保のボートは船底が固いプラスチックになっていて、そこに抑え込まれて体重をかけられれば、下になっている者は息をするのがやっとだ。その上、柔道着の替わりにライフジャケットを締めの道具に利用する。柔道や空手の有段者たちが、辺野古の海を殺すために、海の暴力装置としてカヌー隊に弾圧を加えている。
「確保」=不当拘束された10人のメンバーは、抗議船の船長や支援するメンバーの抗議と交渉によって、全員無事に解放されて辺野古漁港に戻った。弾圧に屈したり、意気消沈する人は1人もいない。辺野古の海を破壊する埋め立て工事を許さず、何度でもスパッド台船を目ざす、とみな意気盛んだった。
昼食後は、辺野古の浜近くで練習するグループと、大浦湾で練習するグループの二つに分かれて行動した。大型のスパッド台船が入って来ると予想される大浦湾の航路付近は、水深がありリーフ内とは波のうねりが違う。勇気も技術も必要なので、転覆してカヌーを起こし、再び乗り込む練習や、波の荒い所を漕ぐ練習を行った。
4日は波が穏やかで大して難しくなかったが、この場所でも抗議ができるように、一人でも多くの人がカヌーの練習に力を入れてほしい。場数を踏んで理屈ではなく体で覚えなければならない。もちろん、安全が第一なので、無理をしないでまず自分ができることから始めましょう。
キャンプ・シュワブの射撃演習場では、廃弾処理が行われていて、爆発音が海まで響き、黒煙が上がっていた。かなり大きな破片が飛んだらしく、青白い煙が弧を描いて伸びていくこともあった。海でも陸でも軍事基地は人の生活を脅かし、生き物に脅威を与える破壊と殺戮の訓練の場である。フロートで分断された海の向こうに上がる黒煙は、それを象徴している。