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Channel: 海鳴りの島から
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沖縄のネット右翼の動き 5 ー 反対運動は金のため、というデマを拡散する手登根安則氏。

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 オスプレイ・ファンクラブの中心メンバーである手登根安則氏が、自身のフェイスブックに以下の文章を載せている。沖縄のネット右翼の水準が分かる文章なので、全文を引用して紹介したい。

〈 大山ゲートの反対派は、午前7時30分に活動を終了します。
以前は7時45分まで罵声を浴びせかけておりましたが、最近は15分早上がりです。
理由は、「辺野古」へ移動するから。
ここでの日当¥3000に加え、辺野古へ移動し夕方までボケーッと座っていれば更に¥5000追加、合計の実入りが¥8000 / 1日、となります。
このような連中に給金を支払える資金力には驚きですね。
我々はこれを、「辺野古バブル」と呼んでおります。
辺野古の反対集会のTV報道を見ましたが、数百人が新しい同一のプラカードを掲げていました。
それを見て思い出したのが、シナの官製デモ。
政府がプラカードやお揃いのベストを支給し反日デモを繰り返す。
プラカードや横断幕はお金がかかります。
参加者に負担を求めているのでしょうか、いやそれはないでしょう。
手当を払い、大量の機材を購入し無償配布する「ヘイワ運動」
それをさも「正義」であり、「沖縄県民の意思」だと報道する側が、実は反対派の一部そのものであること。
はっきり言わせていただきます。
日本の政府、そして政治家は、この状況にもっと危機意識を持つべきです。
沖縄が失われてからは、二度と取り戻せません〉。

 「辺野古バブル」という題で8月24日に掲載されたものだ。手登根氏は8月11日にもフェイスブックに同様の文章を載せている。

〈普段、基地は危険で子供たちを近づけてはならないと言ってませんでしたか?
私のところに入った情報では、動員に大人子供の区別はなく、一人当たり¥5000の手当とお弁当がつくとのことです。
こんなところに子供を連れて行って、日銭を稼ぐことの愚かさに気づいて欲しい。
子供は「護る」対象です。
決して、「矢面」に立たせるものではありません〉。

 11日の文章で〈こんなところ…〉とあるのは、キャンプ・シュワブのゲート前のことである。
 反戦・反基地運動や反原発運動などに参加している人たちに対し、日当をもらってやっている「プロ市民」、というデマをまき散らすのは、ネット右翼の使い古された手法だ。手登根氏もその本領を発揮しているわけだが、それにしてもだ、大山ゲートの抗議行動に参加すると3000円、辺野古の抗議行動に参加すると5000円の日当がもらえるんだそうだ。私は一度ももらったことがないんだが、どこに行ったらもらえるんだろうか?いったいだれが日当を払っているんだろうか?数字は具体的なのに、それ以外は何も具体的に示さない。手登根氏はよくもまー、こういう嘘を平然とまき散らせるものだ。

 8月23日(土)に開かれた「止めよう辺野古新基地建設!8・23県民大集会」では、主催者発表で3600人がキャンプ・シュワブのゲート前に集まった。手登根氏の主張に基づくなら、参加者への日当だけで18,000,000円かかったことになる。いったいどこからそんな高額の金をもってくるというのだろうか。参加者の中で5000円の日当をもらった人はいるのか?それはどこで支払われたのだ?振り込みのために全員の口座番号を掌握できるわけもないから、その場で払ったというのか?どこにそういう場面があったのだ?手登根氏は自らの主張が正しいというなら、具体的な事実を持って証明すべきだ。

 県民大集会の参加者は、手登根氏のデマを読んで呆れ、失笑し、怒りを覚えるはずだ。人間はすべて金で動く。これが手登根氏の人間観らしい。だが、米軍基地に反対することは、沖縄県民にとってごく当たり前にやってきたことだ。基地を容認している県民にしても、生活があるから…、基地で働いている人がいるから…、という消極的容認論が多い。辺野古新基地建設に関しては、自民党や保守層、経済界の中にも反対の声を上げる人が増えている。手登根氏のように積極的推進派は県内ではまったくの少数で、そのフェイスブックからは焦りと孤立感、危機感が滲み出ている。だからこそ手段を選ばずにデマを拡散しているのだろう。

 こういうことを書くと手登根氏をはじめとしたネット右翼グループは、日当をもらっているのはいつも参加している常連組で、県民大集会では支払われなかった、と言い出すかもしれない。もしもらっていたら、それなりの収入になっているはずで、当然確定申告をしなければならない。しかし、もらっていないのだから申告をするはずがない。私もそうだ。もし手登根氏が日当をもらっていると言い張るなら、辺野古の活動家が脱税行為をしていると税務署に訴えればいい。おそらく、事実の証明を求められるだろうが、手登根氏はそれを示せるだろうか。示せるはずもない。

 手登根氏は、〈私のところに入った情報では、動員に大人子供の区別はなく、一人当たり¥5000の手当とお弁当がつくとのことです〉と書いている。もし、子どもに5000円の手当てを支給しているなら、児童の労働を制限した労働基準法や児童福祉法に違反している可能性がある。手登根氏は自分の書いたことが事実であるというなら、労働基準監督署や児童相談所、警察などに告発したらどうだろうか。かつて手登根氏は、那覇西高校のPTA会長時代に、課外講座の講師費用が高すぎるとして告発し、社会的問題となった。手登根氏ほどの行動力があるなら、ぜひやってほしいものだ。そこでも事実の証明を求められるだろうが、手登根氏はどう対処するだろうか。

 7、8月のキャンプ・シュワブ・ゲート前には、夏休みということもあって両親、祖父母に連れられた小中学生や、取材に来た高校生の姿がよく見られた。親からすれば、沖縄の現実を子どもたちに見せて、自分なりに考えてほしかったのだろう。かつて自分も親に連れられてデモや県民集会に参加したという人は、沖縄には少なくないはずだ。基地と隣り合って暮らさざるを得ない沖縄では、日常生活の中に基地問題が組み込まれている悲しい現実がある。嫌でも基地問題に巻き込まれ、考えざるを得ないのだ。そういう社会環境にあって、基地反対のデモや集会に親子連れの姿が見えるのは、沖縄では珍しいことではない。23日の県民大集会にも、多くの子どもたちの姿があった。

 そういう現実を沖縄で生まれ育った手登根氏は、よく知っているはずだ。手登根氏は本気で子どもにも〈5000円の手当てと弁当〉が支給されていると信じているのだろうか。信じているなら、すべてを金に換算してしか考えきれない思考の有り様が哀れである。信じていないにもかかわらず平気で嘘をまき散らしているなら、愚劣としか言いようがない。

 


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