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Channel: 海鳴りの島から
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沖縄のネット右翼の動き 2 ー 手登根安則氏グループの暴力行為

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 手登根安則氏は浦添市屋富祖にあるタクシー会社の常務取締役を務めている。県立那覇西高校のPTA会長をしていた2012年には、同校で取り組まれている「0校時」(勤務外の課外講座)の報酬が高すぎると批判し、県内マスメディアでも話題となった。2009年には浦添市会議員選挙にも立候補している。

http://go2senkyo.com/election/7756

 結果は最下位落選となっているが、元もと政治には強い関心があったわけだ。現在、手登根氏は毎週金曜日の早朝に普天間基地大山ゲートにやって来て、ハートクリーンプロジェクト(HCP)と称し、米軍に感謝する行動を取り組んでいる。MV22オスプレイの強行配備に反対するため、2年前の9月末から米軍への抗議行動を続けている「命どぅ宝・さらばんじぬ会」の活動に対抗してのものだ。

 ところが、その行動は基地に出勤する米兵に笑顔で手を振るだけではない。手登根氏のグループ(HCPの大半はオスプレイファンクラブ)の行動はしだいにエスカレートし、「さらばんじぬ会」のメンバーに嫌がらせをくり返すだけでなく、危険な暴力行為を行うまでになっている。6月6日に「さらばんじぬ会」メンバーのAさんに手登根氏のグループが暴力を振っている場面が、ユーチューブに投稿されている(必見)。

https://www.youtube.com/watch?v=B9QK-2nLLE8

 黄色いTシャツを着た男にメガホンを叩かれ、口元に当たったらしくAさんが、「あいた、やられたー」と叫んだのを見て、笑い声を上げながらAさんにカメラを向け、写真を撮っている太った男が手登根氏である。

 黄色いTシャツの男は、Aさんが手にしているメガホンをくり返し叩き、さらにAさんを車道に押し出している。二度目に押し出した時は、車が走って来るのを承知でAさんを押し、Aさんは危うくひかれるところだった。さすがに危険を感じたらしく、私服刑事が走ってきて間に入っているが、黄色いTシャツの男の行為は極めて悪質なものだ。これが手登根氏がやっているハートクリーンプロジェクトの実態である。

 ユーチューブにはほかにも、Aさんを数人で囲んで集中攻撃し、笑い声を上げながらからかっている映像が、手登根氏のグループによって投稿されている。コメントを読むと、そのやり方のひどさに仲間内からも疑問や批判の声が上がっている。Aさんをからかっているのは、イントネーションから大半がナイチャーのようだが、沖縄に基地を押しつけてのうのうと暮らしながら、基地の加重負担に苦しむウチナンチューに憎悪を向けている。なんと醜悪な姿か。

 1990年代からオスプレイの沖縄配備は決まっていた。にもかかわらず、沖縄県民の追及に日本政府・防衛省は嘘をついてごまかしを重ねてきた。そして、オスプレイ配備反対の県民大会や県議会・市町村議会決議を無視して、2012年10月1日に普天間基地への配備を強行した。2013年1月28日には、県内全市町村長・議会議長の参加によるオスプレイ配備撤回要求の「建白書」が安倍首相に手渡された。しかし、そこに示された県民の意思を踏みにじって、日米両政府は8月にオスプレイ第2陣の配備を強行した。

 大山ゲート前での「さらばんじぬ会」の活動は、2年前のオスプレイ強行配備に際して、県民の反対の声を無視した政府の沖縄差別を許さない、子や孫たちに米軍基地を残したままでは死ねない、という止むに止まれぬ思いから、60〜70代のみなさんを中心に始まった。基地に出勤する米兵に直接抗議するやり方は、基地の前で集会を開きシュプレヒコールを行うだけのそれまでのあり方とは、一線を画するものだった。

 それだけに米兵に強い印象を与えたのだろう。沖縄の住民の抗議行動が激しくなっていると、米軍の準機関紙「星条旗新聞」が取り上げたこともある。『週刊新潮』6月12日号の記事で在沖海兵隊政務外交部長のロバート・D・エルドリッジ氏は、〈彼らの活動が激化したことで、結果的に県民との交流が増えたという点では御礼申し上げたいと思います〉(47ページ)と余裕を見せて皮肉を言っているが、内心は「さらばんじぬ会」の活動を苦々しく思っているはずだ。

 沖縄に配属された兵士たちに、県民は君たちを歓迎している、と隊内教育を行っても、目の前で抗議の声を上げられ、拒否の意思を示されると、若い兵士たちの中には動揺する者も出てくる。自分たちが「招かれざる客」であり、県民から反発されていることを知って、兵士たちの士気が低下することを米軍の上層部は怖れている。だからこそ、手登根氏が中心となっているHCPやオスプレイファンクラブの活動を歓迎し、後押ししているのだ。

 米軍と協力関係にある手登根氏グループの嫌がらせと暴力をのさばらせておくと、ますますエスカーレートしていくのは目に見えている。こういうネット右翼の動きは、下からのファシズム運動そのものであり、米軍の意を体して沖縄の反戦・反基地運動を潰そうとする攻撃にほかならない。「さらばんじぬ会」に対する手登根氏グループの暴力行為を、広く社会的に糾弾していきましょう。


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