24日のN4ヘリパッド建設現場は、前日の夜から天気が崩れたため、午前中は赤土の搬入は行われず、掘り起こした切り株や根っこの切れ端を4トントラックに積んで搬出する作業が行われていた。
http://www.youtube.com/watch?v=jlQ5crB1xnY&feature=youtu.be
午後は天気が回復したので、N4ゲートの前に散水車を横付けして目隠しに使い、作業を行っていた。奥の赤土を積んだ場所でバックホーが動いており、ヘリパッド2の建設現場に赤土を搬入し、盛り土の作業を進めていたと思われる。赤土を積んだダンプカーが往復しているため、訓練場内のアスファルト道路が赤土で汚れている。工事を終えて引き揚げる際、散水車で路面を洗い流しながら移動していた。
沖縄では赤土流出による河川や海の汚染が大きな問題となってきた。私が子どもの頃から、雨が降ると川は赤く濁り、海岸線は黄土色に染まっていた。沈殿した赤土の粒子はサンゴを死滅させる原因となる。そうやって1970年代以降、沖縄島の海岸近くの海は荒廃していった。N4ヘリパッド建設現場の下流域には福地ダムもあり、それだけに厳しく赤土流出対策が問われている。
25日は断続的に小雨の降る1日となり、N4のヘリパッド建設現場では、ダンプカーの移動や現場の写真撮影などが確認されているが、作業はさほど行われていない。25日はまた、丸政工務店の社員と反対行動を行っているメンバーとの話し合いが持たれた。年末年始の休みに向けて訓練場から出たいというので、出方について確認した。作業員の中には現場を変わりたいと希望している人もいて、その人たちは自分の荷物を持って出るという。
訓練場内に泊まり込んでいる作業員も大変だと思うが、外で24時間態勢の反対行動をしているメンバーも、冷たい雨のなか10数時間も屋外に立ち、冷え込む車のなかで寝泊まりしている人もいる(作業員たちと違い無償の行為として)。クリスマスも関係ない状態だ。沖縄県民がこのような状態に置かれている諸悪の根源は、沖縄に米軍基地を集中させている日本政府とそれを支えている大多数の日本人の姿勢にある。それを覆そうとはせず、仲井真知事は辺野古「移設」を容認して、さらなる地獄への道を掃き清めようとしている。
検査入院を口実に東京の病院に隔離され、県民の声から遮断されて政府の意のままに踊らされている仲井真知事の姿は、無様としか言いようがない。25日の安倍首相との会談で、見ている方が恥ずかしくなるほどの賛辞を並べている知事の姿を見ると、なるほど植民地のトップはこういう人物なわけだ、と安っぽい歴史劇を見せられた気分になる。
沖縄は金(振興策)と引き替えに辺野古「移設」を受け入れた。ヤマトゥの大手メディアはすでに喜び勇んで宣伝しおり、沖縄は金で転んだ、と日本人の沖縄人への侮蔑と差別意識がこれから拡大していくだろう。自民党県連の国会議員や県議会議員に続き、県知事までもが選挙公約を踏みにじったのだから、選挙や議会制民主主義へのニヒリズムが沖縄内で蔓延していくのは目に見えている。
「いい正月を迎えられそうだ」
東京でそう口にした仲井真知事には、沖縄県民への配慮はかけらもなかったのだろう。だが、因果応報で自分がやったことは自分にはね返ってくる。明日、辺野古埋め立てを承認して、仲井真知事が「いい正月を迎えられる」と思ったら大きな間違いだ。それは安倍首相にとっても同じことだ。