8月15・16日の両日、県環境影響評価審査会によるヘリパッド建設予定地N4地区、H地区の現地視察が行われた。上の野写真は15日のもの。午後12時過ぎにやってきた県の担当職員に対し、調査の前に住民の会が要請書を読み上げ、審査会委員に手渡した。
上の写真は16日のものだが、同日付の県内紙に載った宮城邦治審査会会長のコメントを読んで呆れた。希少種の移植もヘリパッド1で発生した土砂崩れの影響も問題がない、とするもので、14日に本格的な工事が始まったヘリパッド2の建設を後押しするものでしかない。
2日にわたって行われた審査会の立ち入り視察だが、沖縄防衛局の案内で2時間足らずN4周辺の森を歩いて、どれだけのことが分かるというのか。しょせんは沖縄防衛局が設定したレールの上を歩いているだけであり、移植や土砂崩落で沖縄防衛局が望むコメントをマスコミに発表することで、審査会はヘリパッド2の建設にうまく利用されているだけである。
16日は視察を終えて出てきた沖縄防衛局や県に対して、N4ゲート前で厳しく追及した。高江の現場から見ていると、本格的な工事が始まった直後にこのような視察を行うことで、ヘリパッド建設工事に問題はないかのように学者・専門家がお墨付きを与える、そういう印象をマスコミを通して広めさせるためのアリバイ作りにしか見えない。
http://www.youtube.com/watch?v=pTZeVmVXYwg
審査会の立ち入り調査の前後には、ヘリパッド2の建設予定地周辺に、ブルーシートを敷き、土嚢を積む作業が行われていた。現場を見た県の職員によれば、赤土流出防止のためのものだという。沖縄防衛局の責任者も、「県がそう言うなら、そうじゃないですか」と発言していた。
赤土流出防止のため作業が終われば、森林の伐採やバックホーを使っての掘削、整地、ヘリパッド1の工事で生じた残土を使い盛土するなどの作業が行われる。やんばるの森が、殺戮と破壊を任務とする米軍にヘリパッドを提供するため、今まさに破壊されようとしている。希少種の「移植」など茶番でしかない。森を破壊しなければ、動植物は自らの力でそこで生き続ける。これ以上の森の破壊とヘリパッドの建設を許さないために、ぜひ高江に来て行動に参加してほしい。
16日は墜落事故の原因究明もなされないまま、HH60ペイブホークの訓練が再開され、北部訓練場にも飛来した。
http://www.youtube.com/watch?v=jo_pJwgY77Y&feature=youtu.be
http://www.youtube.com/watch?v=xyjM7TdMGf0&feature=youtu.be
8月1日に北部訓練場で行われたHH60の訓練に比べれば、1機で飛行し高度も保っていた。しかし、それもほんの一時のものだ。すぐに墜落事故を起こしたのと同様の訓練が始まるはずだ。時折、急上昇して宙返りするように反転し、やんばるの森や県道上空を2時間以上飛び回っていた。
沖縄県民にとって、脅威はオスプレイだけではない。今年に入ってすでに2件も米軍機の墜落事故が発生している。年間2件以上の米軍機墜落事故が起こった都道府県が、過去10年、20年で沖縄県以外にあるのか。県民がもっと怒り行動でを示さなければ、米軍は図に乗るばかりだ。狭い沖縄で飛行訓練をすれば、必ず民間地域に被害の出る大事故が起こる。それを防ぐには県民一人ひとりが、基地の全面封鎖、撤去を目ざして自ら行動するしかない。