橋下徹大阪市長(大阪維新の会共同代表)が、下地幹郎元衆院議員(政党そうぞう代表)とともに、6日に菅官房長官と会談し、大阪でMV22オスプレイの「訓練の一部を受け入れる」考えを表明するようだ。
http://news.tbs.co.jp/newseye/tbs_newseye5348083.html
http://article.okinawatimes.co.jp/article/2013-06-03_50011
7月の参議院選挙に向けての宣伝であり、何とも白々しい限りだ。橋下市長や下地代表が「本土での受け入れ」を言おうが言うまいが、米軍はすでに「本土」での飛行訓練を実施している。米軍は必要があればどこでも訓練をするのであり、必要がなければ大阪の市街地で訓練をすることはない。橋下市長はそれを見越してたんにポーズを取っているにすぎない。
そもそも橋下市長と下地代表の2人が顔をそろえるなら、真っ先にやるべきは沖縄県民に対し、米軍司令官に「風俗業の活用」を求めたことについて謝罪することだ。それをやらずしてオスプレイの大阪受け入れを打ち出すことで、沖縄県民の反発をやわらげることができると考えているなら、ふざけた話だ。そういう橋下市長と下地代表の思い上がりと居直りは、県民の反発をさらに増幅させるだろう。
高江のN4に完成したとされるヘリパッド(オスプレイパッド)は、下地代表のファミリー企業である大米建設が造ったものだ。そのことを決して忘れはしない。私は知りませんという顔を下地代表はするつもりだろうか。オスプレイの訓練施設を兄弟が経営する企業が造っていながら、何が「沖縄の負担軽減」か。
自民党県連ですら普天間基地の「県外移設」を掲げようとしているとき、辺野古への「移設」(実態は新基地建設)を進めようとしている橋下市長と下地代表の政治方針が、沖縄で受け入れられることはない。7月の参議院選挙に向けてどれだけ小細工を施そうと、2人が乗った船は沈みゆく泥船でしかない。