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Channel: 海鳴りの島から
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ノグチゲラの営巣・繁殖を脅かすオスプレイの訓練

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 2月22日に北部訓練場で行われた、MV22オスプレイを使った兵士の吊り下げ訓練の様子がユーチューブに投稿されている。

http://www.youtube.com/watch?v=ful8mvdRpL8&feature=youtu.be

 恩納村のIさんが撮った映像で、場所は北部訓練場メインゲートから北西に直線距離で7〜800メートルほど離れた着陸帯である。当日は小雨模様で風があり、1回目は兵士を吊り下げて森の上を旋回したのだが、2回目に兵士を吊り下げて上昇した時、機体が揺れてロープが振り子のように大きく振れた。そのせいもあってか、2回目以降は旋回を止めて、兵士を吊り下げた状態で一定の高さまで上昇すると、しばらくして着陸し兵士を降ろしていた。

 映像でもオスプレイが絶えず不安定に揺れているのが分かる。吊り下げる兵士の数はその都度変わっており、10名以上の時もあれば、3名だけの時もあった。交替で1度は吊り下げ訓練を体験させているようだった。着陸している間もローターは回り続け、上昇やホバリングの時はエンジン音と振動音が一段と大きくなった。こういう訓練が午後2時頃から4時半頃まで、同じ場所で行われた。

 見てのとおり、着陸帯の周辺はノグチゲラやヤンバルクイナなど希少生物が生息する森である。映像ではオスプレイのエンジンから吹き下ろす熱風で、木々が揺れている様子も確認できる。国の特別天然記念物に指定されているノグチゲラは、2月後半からすでに巣作りを始めている。オスプレイの爆音や下降気流、熱風がノグチゲラの営巣・繁殖に悪影響を及ぼすのは言うまでもない。

 オスプレイ以外の動植物に関しても、悪影響は同じである。沖縄県は最低限、ノグチゲラの繁殖期である3月から7月の間、北部訓練場でのオスプレイやヘリの訓練中止を政府・防衛省に求めるべきだ。このような訓練を黙認しておいて、やんばるの森を世界自然遺産へ、などとは口にできないはずだ。国内外の鳥類研究者をはじめ、動植物の研究者も声をあげるべきではないか。

 


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