21日も高江のN4地区ではヘリパット=オスプレイパッドの建設工事が行われた。前日の工事終了時に、作業員が防風ネットの単管に登ってヘリパッド全体の写真を撮っていた。21日は防風ネットの外側に積まれていた廃材の片づけや整地作業などが行われており、ヘリパッド本体の作業をあらかた終えて、周辺の片づけを行っているようだった。
バックホーで廃材を白の4トントラックに積んでいたのだが、4〜5分でトラックが戻ってきたのを見ると、近くの仮置き場に移したらしい。廃材と一緒に周辺の土やススキも一緒に積み込む乱暴さで、最終処分はどうするつもりだろうか。
この廃材は2年前の2月に、先だって土砂崩れを起こしたヘリパッドの無障害物帯(南側のり面)に生えていた樹木を伐採したものである。その後にはチガヤが植えられていたのだが、土砂崩れの第一の原因が樹木の伐採にあったことは言うまでもない。21日の作業は単なる片づけではなく、土砂崩れの原因の証拠隠滅でもある。
ヘリパッド建設現場では、3月以降はノグチゲラなど鳥類の営巣・繁殖のため工事を行ってはならないことが確認されている。沖縄防衛局は作業員らを基地内に宿泊させ、急ピッチで工事を進めて、2月中に一つ目のヘリパッドが完成したと打ち出すつもりだろう。しかし、それは完成前にヘリパッド本体が土砂崩れを起こすという、とんでもない欠陥ヘリパッドでしかない。
21日は北部訓練場で兵士をロープで宙づりにし、MV22オスプレイの飛行訓練が行われた。やんばるの森の上だけでなく、N4付近の県道の上も横切っていった。N4のヘリパッドが完成すれば、集落の近くでこのような危険な訓練が日常的に行われる。欠陥機オスプレイが欠陥ヘリパッドで訓練を行うことを許さないために、工事が終了しても使用不能にさせる取り組みが重要となる。
高江では厳しい状況の中でも連日、早朝から監視・阻止行動が取り組まれ、県内外、国外からも参加者があり、交流を深めている。21日は長年やんばるの森を歩き続け、保護活動を行っている玉城長正氏から、長時間にわたり話をうかがう機会があった。本や映像では学べないことが現場にはある。やんばるの自然と住民の生活を守るために、高江に駆けつけてください。