1903年(明治36年)5月生まれの父方の祖父が、生前、ウークイの時、ウチカビ(ハビジン/紙銭)を焼く理由について話していた。
グソー(あの世)には、子孫が絶えてしまい旧盆になっても、この世に帰れない者たちがいる。
ウヤパープージ(祖先)がグソーに戻る途中、道の傍らにいるそういう者たちに、この世の土産として分け与えるため、ハビジンを焼いて持たせる、とのことだった。
地域によっていろいろな言い伝えがあるだろう。
祖父が語っていたのは、今帰仁の岸本部落で伝わっていた話だと思うが、子どもの頃にそういう話を聞くのは大事なことだ。