12月7日は午前9時頃から、N4のオスプレイパッド建設が始まっている。N4のテント横から見ていると、黄色いバックホーが地面を掘削しているようで、白と青の2台のトラックで赤土を搬出している。奥の方でも重機が1台動いている音がしていたので、それぞれの運転手を含め4名以上の作業員が入っていることになる。
オスプレイパッドは、砂利を厚さ50センチまで敷き詰めることなっている。掘削作業は、そのために地面を掘り下げていると思われる。赤土の搬出と砂利の入ったトン袋を動かす作業を交互に行っている様子から、一定の面積の掘り下げがすむと砂利を薄く敷いて赤土の流出を防ぎ、横に掘り広げていく作業を行っているのではないか。
円形のオスプレイパッド全体を掘り下げてから本格的に砂利を敷いていくのか。掘削と砂利を敷き重ねていく作業を同時並行的に進めていくのかは分からない。いずれにしろ、4トン積みと思われるトラック2台でピストン運行し、赤土を搬出しているのを見ると、年内にも作業はかなり進んでいくはずだ。
私は建設工事については素人なので、自分の目で見えている範囲で想像しているにすぎない。判断が誤っている点もあると思うが、現在の工事の進行状況を見ながら、強い危機感を抱いている。高江に関して映画、演劇、テレビドキュメンタリー、音楽、講演会、シンポジウムなどいろいろな企画が行われているが、現実に進行している工事を止める努力は、どれだけやられているだろうか。
高江の状況を広く全国に広めていくために、啓蒙活動を行うのは必要であり、大切なことだ。ただ、企画が実現されたあとに実際に高江にやってきて、工事を止めるための行動を行う人が増えないことには、オスプレイパッドが完成するのは時間の問題である。N4で工事が進められているのは、新設される6箇所の打ちの1つでも、集落に一番近い場所だけに、完成すれば住民の生活に与える影響は大きい。
今日はN4の周辺で、2度ノグチゲラの姿を目にした。人の暮らしもヤンバルの自然もかけがえのないものだ。それを破壊して、オスプレイパッド建設工事の音と、森で訓練する米兵の叫び声、銃声が響いている。抗議する住民を嘲ってふざけている米兵の姿を見ると、はらわたが煮えくりかえってならない。朝鮮やベトナム、イラク、アフガニスタンなどで殺戮をくり返してきた米軍のために、これ以上新たな基地、施設を提供してはならないし、沖縄が「悪魔の島」と呼ばれる状況を、いつまでも継続させてはならない。