16日(月)は朝、カヌー12艇で松田ぬ浜を出発した。晴れて日差しは暖かったが、沖に出るにつれてきた風が強く、日陰に入ると冷え込む。今日は強い北風が吹く中での行動となった。
K4護岸では午前中、消波ブロックの設置が進められていた。
午前8時45分頃、K8護岸に着くとすでに土砂を積んだランプウェイ台船が着岸し、間もなくショベルカーが乗り込んでいった。同じ頃にK9護岸でもランプウェイ台船が着岸していて、今日も両護岸から土砂の陸揚げが始まった。
大浦湾では栄雄丸がランプウェイ台船に土砂を移し替えていた。大浦湾に入るガット船の中では最大の船だが、この日は新たに入ってくるガット船がなく、同船1隻だけが作業を行っていた。
抗議船・平和丸と勝丸に乗ってK9護岸に向かい、辺野古弾薬庫下の砂浜で行われている「海亀産卵場整備作業」の様子を見た。流木やゴミを片づけているが、埋め立て工事で広範囲にわたり砂浜を破壊したうえで、こういう欺瞞的な作業をしている。
仮にウミガメが産卵しても、奥行きのない砂浜では台風時に波にさらわれたり、波が寄せて砂の温度が下がり、孵化率が下がることもある。カヌーで近くに寄ってみると、波打ち際からの距離が気になった。
砂浜の奥に自生するアダンの茂みが伐採されていた。ウミガメの産卵場整備と言いながら自然破壊をしている。こういうでたらめなことを平然とやるのが沖縄防衛局なのだ。
砂浜の近くに停泊している台船の上には、流木やゴミを詰めたフレコンバッグが置かれていた。午後3時15分頃、ひととおり作業を終えたのか、同船は浜にあった重機を載せて移動していた。
瀬嵩の浜に行って休憩を取ったあと、午前11時頃、抗議船に乗ってK9護岸に向かった。土砂の陸揚げが終わるのを待ち、次の台船と交代する機を狙ってカヌーでフロートを越え、抗議行動を展開した。
北風でフロートが台船側に押され、タグボートが係留ロープを取り、台船を曳航する範囲が狭められていた。カヌーメンバーを拘束するために海保のゴムボートが走り回るので、台船はなかなか離岸できず、交代でK9護岸に向かっていた台船も一時停止となった。カヌーメンバー各自の工夫と粘りで、台船が動けない状況が半時間近く続いた。
海保のゴムボートに乗せられて大浦湾を移動する時、海上に設置された汚濁防止膜のそばを通った。新品の汚濁防止膜に張り替えられていたが、これでどれだけの予算がかかったのだろうか。
コロナウィルスの感染拡大で日本経済が打撃を受けている中で、辺野古では湯水のように予算が使われている。金を儲けて笑っている奴らがいるのだ。辺野古はまさに基地利権の巣窟と化している。
午後2時前に海上行動を終えて片付けをしたあと、豊原の高台から辺野古側埋め立て区域の様子を見た。
K8護岸ではランプウェイ台船から土砂の陸揚げが続けられていて、護岸上にはダンプカーが列をなしていた。
②区域のN5護岸からK4護岸沿いに伸びる場所では、先端部に下した土砂が山積みとなっていた。その後方では栗石が投下されて、消波ブロックを設置する大型クレーン車の足場が伸ばされていた。
午前3時15分頃から、瀬嵩の海岸と森から大浦湾の様子を見た。午後3時25分頃、K9、K8両護岸とも土砂の陸揚げを終え、ショベルカーが台船から降りようとしているところだった。
この時点で大浦湾内のガット船8隻すべてが空となった。本来なら午後5時頃まで土砂投入を行ない、翌日の台船も土砂を載せて準備されている。この日はガット船が土砂を載せて大浦湾に入らなかったため、土砂切れ状態となっている。
明日は大浦湾に入ってきたガット船から、ランプウェイ台船に土砂の積み替えが行われる。いつもなら午前8時半には始まる土砂投入が、その分遅れることになる。