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Channel: 海鳴りの島から
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K9護岸一つでしか土砂を陸揚げできない作業で、何が加速しているのか?

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 20日(木)は朝、カヌー5艇で瀬嵩の浜を出発し、抗議船2隻とともに海上行動を行った。年末で帰省する人が多く、参加者は少なかったが、この人数でも効果的にやれることは何か、を考えながらK9護岸から長島近くまで、大浦湾を広範囲に動き回った。

 午前9時過ぎにK9護岸近くに行くと、前日のうちに接岸した台船でダンプカーに土砂を積み込む作業が行われていた。同船の土砂は前日のうちに一部が陸揚げされており、継続した作業が行われた。いったん接岸してしまうと、カヌーで抗議することは難しいので、しばらく様子を見てから抗議船・不屈に乗り、長島近くのオイルフェンスの開口部に移動した。

 K9護岸からの土砂(岩ずり)の陸揚げと並行して、瀬嵩沖ではガット船・第百三十六伊勢丸から台船への土砂の積み替えが行われていた。これまで土砂を積み替えて空になったガット船は、すぐに大浦湾を出て安和区の琉球セメント桟橋に向かっていた。それに抗議するためにオイルフェンスの開口部に先回りして、波が荒いなか待機した。

 いつもなら空のガット船は午前中に出ていくのだが、この日はカヌーチームと抗議船がオイルフェンスの開口部を押さえていたので、出ていくことができなかった。

 昼休みのあと、午後1時を過ぎて作業和船がやってきた。開口部が開けるために作業員が刃物でロープを切断し、海保がカヌーを強制排除して、午後1時半頃、ガット船はやっと出て行った。

 海保に拘束されて瀬嵩の浜まで運ばれ解放されたあと、引き続き土砂を積んだ台船がK9護岸に接岸しようとするのに対し抗議行動が行われた。昼食をちゃんととる余裕もなかったが、作業に合わせてタイミングよく行動しなければ効果はない。台船が近づくのを待ち、フロートを越えて抗議した。

 名護市安和区の琉球セメントの桟橋で、1日にガット船3隻に土砂が積み込まれたという報道がなされている。ベルトコンベアでの搬入は早く、土砂投入が加速していると宣伝されている。しかし、どんなに土砂を積み込んでも、それを陸揚げする場所はK9護岸一つしかない。

 この日、実際に陸揚げされた土砂は、ガット船1隻分にも満たない。K9護岸に接岸した2隻目の台船は、接岸が午後4時前と遅れたので陸揚げ作業は行われなかった。

 安和区で土砂を積み込んでも、K9護岸で陸揚げできなければ、埋め立て区域に投入することはできないのだ。琉球セメントの桟橋で積み込む量が増えたから工事が加速していると単純に言えるものではない。土砂を積んだ台船やガット船は滞留している。

 たった5隻のカヌーでもできることはある。海に出て実感するのは、カヌーで行動する人が増えれば、土砂の陸揚げをもっと遅らせることができるのに、ということだ。海は怖い、カヌーはきつい、という先入観とらわれて、カヌーに乗るのを逡巡しているなら、余りにももったいない。

 K9護岸の作業を遅らせれば、それは即、埋め立て作業の遅れとなる。ぜひ積極的にカヌーに乗ってほしい。

 


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