5日(水)はカヌー10艇を名護市安和区まで運び、琉球セメント桟橋で行われている土砂積み込みに抗議した。
午前8時40分頃、現場に着いた時にはすでに大型の台船が桟橋に接岸し、ベルトコンベアから赤土混じりの岩ずりが落とされていた。辺野古の海・大浦湾と違って臨時制限水域はなく、海保も無警戒だったので、楽々と作業船のそばまで行くことができた。
目の前で土砂が積み込まれるのを見るのは悔しいものだ。桟橋や作業船の様子を確認しながら抗議の声を上げた。午前中は波も穏やかで、熱中症に気を付けなければいけないほど暑かった。午後は雲が出て時折雨が降ったが、長時間の海上行動を貫いた。
午前11時半頃、土砂を積み終えた台船が離岸の準備を始めた。カヌーチームは台船やタグボートの船体やアンカーロープにしがみつき、船が出発するのを阻止するために力を尽くした。
海保の保安官が海に飛び込み、カヌーを引き剥がしにかかる。言葉は丁寧だが、女性1人に保安官が4人で襲いかかり、力づくで指や手を引き剥がす。当然、やられる側は痛い思いをする。安全確保、とは名ばかりで、米軍基地建設のために市民を弾圧するのが海保の役割なのだ。
最後はすべてのカヌーが海保に引き剥がされたが、それでも3時間近く台船が桟橋から離れるのを遅らせた。桟橋のゲート前でダンプカーが入ってくるのに抗議していた市民が陸から応援してくれた。台船が出るまではダンプカーも止まっており、戻ってきたカヌーに感謝と激励の言葉が投げかけられた。
桟橋がある敷地内にあらかじめ運び込んであった土砂は使えないが、外部から持ち込めば県に届け出る必要はない。それが安倍政権の理屈だ。12月14日の土砂投入を打ち出したため、安倍首相や防衛大臣のメンツを立てるために無理も押し通す。それが安倍流だ。
国会運営を見ても分かるように、でたらめなことをこれほど平然とやる政権はない。自分たちはなめられている、という自覚を持てず、こんな首相に怒りを抱けない国民は愚かだ。沖縄県民も玉城知事がどう対抗するかを見物しているだけなら無責任だ。安倍政権のやり方がでたらめだと思うなら、それを止めるのは県民一人ひとりの責任である。