9日(金)は朝、瀬嵩の浜からカヌー14艇で出発し、抗議船2隻とともにK9護岸付近から長島のそばまで、大浦湾を広範囲に移動しながら午前、午後と抗議行動を続けた。
朝一番でK9護岸の近くまでフロートを張られてしまったが、先に行った班が海保に拘束されたあと、あとから来た班はフロートの隙間にカヌーを止め、二重にフロートを張ろうとする作業船に抗議した。最後は海保に拘束されて作業を進められたが、こうやって力尽くで工事を進めても、沖縄県民の反発と怒りを募らせるだけだ。
沖縄県知事選挙で安倍政権が全面支援した佐喜真淳氏は、玉城デニー氏に8万票余の大差をつけられて敗北した。これが沖縄県民が安倍首相と管官房長官に突きつけた現実だ。海保や機動隊を使って反対運動を抑え込めば、沖縄県民があきらめて政府に屈服すると思っているなら大きな間違いだ。
K9護岸近くで抗議して瀬嵩の浜まで運ばれたあと、カヌチャリゾート沖や長島近くなど、フロートやオイルフェンスの設置に対し、体を張った抗議がくり返された。カヌーで抗議している最中は写真や動画を撮る余裕がないので、みんなが頑張っている姿を伝えられなくてもどかしいが、暑い日差しの中、午後4時まで海上行動が続けられた。
9日は瀬嵩の浜にゲート前の皆さんが応援に駆けつけてくれた。多くの県民が海の状況に関心を持っていることを示すのは大切なことだ。激励に感謝したい。
K9護岸付近から瀬嵩、汀間、カヌチャ沖まで、大浦湾に広範囲にフロートやオイルフェンスが張られてしまったが、これは埋め立て工事の準備作業にすぎない。カヌーや船による抗議行動がなければ、フロートを張る必要もないのだから、こういう作業で時間を費やさせていること自体が、意義あることなのだ。
本部港塩川区の岸壁が破損したことで、埋め立て土砂の海上輸送ができず、政府・沖縄防衛局が焦りに駆られている。ただ、このまま岸壁の修理が終わるまで埋め立て土砂の投入が遅れる、と考えるのは甘いだろう。フロートの設置が終わった後に何があるか、注意したい。