10日(火)はしだいに風が強まるとのことで、カヌーによる抗議行動は行われなかった。カヌーメンバーも抗議船に乗って海上から辺野古の海で強行されているK3、K4、N3の各護岸と仮設道路の工事の様子を監視した。
辺野古岬では昨日9日からN3護岸の建設工事が始まった。上の3枚の写真は午前9時前後、作業が始まる前の同護岸工事現場の様子。陸上部に砕石が投下されて打ち固められ、昨日1日でこれだけできている。これから海に伸びて135メートルの中仕切り護岸が造られ、K4護岸とつながると、すでに完成したN5護岸との間の海に土砂が投入される。
上の写真は3年前の辺野古岬の様子。ちょうどN3護岸が造られるあたりで、干潮時に岩場を歩くと多くの貝が見られた。この海がもうすぐ砕石で埋められ、破壊されようとしている。埋め立てられたら永遠に消えてしまう。ウチナンチューよ、辺野古に新たな基地が造られるのを黙って眺めていていいのか。
近くの作業ヤードには大量の砕石が積まれているのだが、午前9時を過ぎても作業員は待機が続いていた。工事が始まったのは午前10時頃、ゲートから資材が搬入されてからだった。
K4護岸では先端部周辺に20個以上のトンブロックが投入され、さらに根固め袋材が投入されていた。先週末はダイバーが先端部付近に潜り、昨日はK4護岸の上で排水管らしきものがつなげられていた。排水路を作る作業か、という意見もあったが、このあとの進行を注視したい。
海岸沿いに造られている仮設道路のK1側では、昨日の汚濁防止膜の設置に続き、この日は根固め用袋材の設置が行われた。私が確認した限りでは3月1日から工事が止まっていたので、約40日ぶりに再開したことになる。
近くには稀少サンゴがあり、その移植の許可が沖縄県から下りないうちに、日本政府・沖縄防衛局は知事の権限を無視する形で工事を再開した。よほど焦っているのか、沖縄防衛局のでたらめさが極まっている。
この仮設道路の向こうにある砂浜には、昨年ウミガメが産卵していた。最近はウミガメがよく姿を見せ、今日も船で移動中に姿を2回見た。しかし、この砂浜で生まれたカメが成長し、何十年ぶりかで訪れて産卵に上がることはもうできなくなった。
K3護岸では今日も被覆ブロックの設置が行われていた。風は予想していたほどには強くなかったが、この日は船からの状況確認にとどめ、午前11時頃に港に戻った。
4月25日に行われる「海上座り込み」の締め切りが18日(水)までとなっている。参加希望者は下記のブログを参考にしてほしい。
https://henokoblue.wixsite.com/henokoblue
昨年の4月25日にK9護岸の工事が始まってから、1年で辺野古の海は大きく変わった。久しぶりに海に出て現場を見る人はショックを受けるだろう。しかし、目をそらしてはいけない。机上の議論のむなしさを肌身で知って、この工事を止めるために自分には何ができるか、主体的に考えないといけない。