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Channel: 海鳴りの島から
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K2護岸で抗議行動

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 24日(土)は朝、カヌー12艇で松田ぬ浜を出発した。K2護岸では前日23日にいったん捨て石を投下したあと、24日は再び被覆ブロックの設置が行われていた。K4護岸でも同じく被覆ブロックの設置が行われていた。

 カヌーチームはこの日も7~8回ほどオイルフェンスを越えて抗議をくり返した。K2護岸は日に日に沖の方に伸びている。このあたりは干潮時に背が立つほどの浅い海域なので、工事の進行が早い。

 名護市長選挙や県知事選挙に向けて、日本政府・沖縄防衛局は当初の計画を変更し、辺野古側のリーフ内から埋め立てを開始することで、工事の進行を印象付けようとしてきた。名護市長選挙の結果を見ても分かるように、その狙いは奏功している。

 本来ならK1~K4の各護岸は、被覆ブロックを設置したあと消波ブロックも設置しないといけない。しかし、現在まで消波ブロックは設置しないまま工事が進められている。1日も早くK3護岸の工事に入ってK4護岸とつなげ、海域を囲い込むことを優先している。

 囲い込みが終われば、その内側に土砂を投入して、埋め立てが始まった、と日本政府は大々的に宣伝するだろう。そこまで至れば沖縄県民もあきらめ、翁長知事への支持も失われる。名護市長選挙に続き、翁長知事も追い落とせば、あとは好きなように工事を進められる、というのが政府の目論見だ。

 そういう日本政府の目論みを打ち砕くためにどうするか。辺野古新基地建設に反対する各自に問われていることだ。埋め立て承認の撤回に踏み切らない、行政権限を貫き得ないことをもって翁長知事を批判するのは簡単だが、自分自身はどれだけ新基地建設を阻止するために努力しているのか。

 現在の政治・司法の状況では、翁長知事が埋め立て承認を撤回しても、実際に工事が止まる期間は長くはないだろう。では、その後にどうするのか。そのことが市民1人ひとりに問われている。県民投票を主張する者たちも、では自分自身が沖縄に移り住み、全精力を注ぎこんで県民投票の運動を担うのかが問われる。オピニオンリーダーを気取って、言いたいことを言い、書きたいことは書くが、実際の運動は誰かがやるだろうと他人まかせにする。そういう姿勢は無責任すぎる。

 辺野古新基地建設を阻止できるか否かは、キャンプ・シュワブのゲート前にどれだけ多くの市民が集まるかにかかっている、と私は考えている。辺野古の新基地建設工事は難工事だ。大浦湾の工事が難しいが故に沖縄防衛局は後回しにしているのだ。辺野古側リーフ内の埋め立てにしても、そのために必要な土砂はこれまでの護岸工事の比ではない。現在、大量の石材がゲートから入っているが、やっと護岸工事や仮設道路の工事をまかなっている程度なのだ。

 ゲート前に数百人単位で市民が集まり、資材の搬入を何日も阻止すれば、この工事は間違いなく頓挫する。そういう状況が生じてはじめて、アメリカ政府も危機感を持って対応するようになる。1人ひとりが時間と労力を費やしてゲート前と海で汗を流さなければ、状況は変わらない。

 辺野古の海には写真を見て分かるように、大型のオイルフェンスが張られている。その上にカヌーをあげて乗り越えていくのは簡単ではない。失敗して海に落ちることもある。ただでさえ波に揺られて不安定なオイルフェンスなのに、海保がゴムボートで押して揺らしたり、傾けたりしてくる。  

 海保は口ではしきりに「オイルフェンスは不安定なので上がらないでください」と言う。しかし、実際にやっているのは、オイルフェンスを押して余計に不安定にする行為だ。海保が押したり、急に引いたりしたためオイルフェンスが揺れ、海に落ちるカヌーメンバーの姿を何度も見た。

 手漕ぎのカヌーを相手にゴムボートでここまでやらないと対応できないというのか。道路で言うなら自動車が自転車に嫌がらせをしているようなものだ。海を破壊し、沖縄県民を何十年にもわたって苦しめる米軍基地建設のために、海保がこんなことをしているのだ。

 市民と海保が対峙している近くの海では、米兵3人が泳いで遊んでいた。海保がいくら米軍のために尽くしても、海に墜落したオスプレイに近づくことさえできない。新基地建設に費やす予算も警備する海保の予算も、すべて市民の税金で賄われている。腹立たしくも情けない話だ。


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