6月4日に野田改造内閣が発足した。2日後の6日に県内メディアは、森本敏新防衛大臣が、モロッコで起こったMV22オスプレイの事故報告書が沖縄配備のあとになる、と発言したことを報じた。
http://ryukyushimpo.jp/news/storyid-192170-storytopic-3.html
さらに翌7日には、野田首相が6月23日の沖縄戦慰霊の日に来沖した際、オスプレイの普天間基地配備に関して、仲井真知事に理解を求める方向で調整していることを報じた。
http://www.okinawatimes.co.jp/article/2012-06-07_34747/?utm_source=twitterfeed&utm_medium=twitter
沖縄は明日10日が県議会議員選挙の投票日である。選挙戦も終盤を迎えるなか、オスプレイ配備に反発する県民世論を逆なでするような野田内閣、党中央の動きに、民主党沖縄県連は怒り心頭に発したようで、森本防衛大臣の辞任を求めて、党中央と全面対決の姿勢を打ち出している。
http://www.qab.co.jp/news/2012060735965.html
瑞慶覧長敏県連副代表は、ランニングシャツ姿で記者会見にのぞみ、涙を流して怒りを表している。だが、有権者の目は厳しい。それが選挙向けのポーズでないことを、瑞慶覧副代表及び民主党県連の役員・議員・党員は、自らの行動で具体的に示さなければならない。オスプレイ配備阻止に全力を尽くし、普天間基地の「県内移設」や高江のヘリパッド建設、自衛隊の先島配備に関しても、ぶれることなく反対を貫き、行動してもらいたい。一時的な「県内移設」容認論など論外である。
藤村官房長官は、慰霊の日のオスプレイ配備要請について、事実無根と否定している。さらに日米両政府は、オスプレイを那覇軍港に搬入するとしていたのを、岩国に搬入し試験飛行をしてから沖縄に配備する、と方針転換の意向を示している。白々しいとしか言いようのない小手先細工だ。それで沖縄県民の反発がやわらぐと思っているなら、甘い認識にすぎない。
消費税率引き上げ、大飯原発の再稼働、オスプレイの沖縄配備、それらを強引に進める野田政権とそれに野合する政党、政治家の目は、アメリカと財界にしか向いていない。生活を破壊され、被害を受ける庶民の姿など眼中にはない。あきらめ、沈黙すれば、いいようにしてやられる。選挙はもとより直接的な行動で意思表示する時である。
民主党県連は森本大臣を辞任に追い込むまで、本気で行動すべきだ。選挙の前も後も有権者は見ている。