7日は久しぶりにカヌーを漕いで海上行動に参加した。朝、カヌー12艇で松田ぬ浜を出発し、K1護岸とN5護岸の二手に分かれて抗議行動を展開した。
前日6日に日本政府・沖縄防衛局はK1護岸とN5護岸着工を打ち出し、メディアを使って宣伝していた。もともとは9月に着工する予定が台風や衆議院選挙、高江のヘリ炎上事故などが重なって10月の着工もできなかった。遅れたついでにトランプ大統領の来日に合わせたようだが、米国に尾を振るしか能がない安倍政権らしいふるまいだ。
どくろの絵がある浜で進められているK1護岸工事現場では、前日落とされた捨て石が乱雑なまま波に洗われていた。
なかなか工事が始まらないので様子を見ていると、汚濁防止膜とオイルフェンスが波で捨て石の所まで打ち寄せられ、新たな捨て石の投下ができないことが分かった。この付近は海底が砂地のため、アンカーの効きが弱いらしい。波が抜けるフロートと違い、汚濁防止膜にはかなりの負荷がかかるのだろう。
今後の作業に備えて和船が2隻浜に用意されていて、クレーンでそれを下ろし、ダイバーが潜ってアンカーを打ち直しながら汚濁防止膜とオイルフェンスを広げる作業に午前中を要した。そのため、K1護岸では捨て石の投下は午後からとなった。波の影響で作業が半日遅れた形となった。
ここのところ所用が多くて、この日は午前中だけの参加となった。フロート、オイルフェンスの内外で海保が警備を固めているため、現場に近づいて抗議するのは容易ではないが、それでも午後は30分以上工事を止めたとのこと。
3カ月後には名護市長選挙がある。1年後には沖縄県知事選挙があり、それまでに護岸工事を進めて埋め立て工事に着手し、県民をあきらめに誘うため政府は無法工事を強行してくる。政府の狙い通りにさせないために、海上での抗議行動の重要性が増している。ゲート前の座り込みと同時に、カヌーにもぜひ参加してほしい。
前日6日は午後7時から「稲嶺ススム後援会事務所開き」があったので参加した。県選出の国会議員や翁長知事などが激励に訪れ、発言していた。辺野古新基地建設を止めるために、名護市長の権限は大きなものがある。それだけに国は総力を挙げて、国の言いなりになる市長を当選させようと手を尽くすだろう。
それを許さないために、会場には500名以上の支持者が集まって、稲嶺市長の三選を実現する決意を固めた。基地問題だけでなく、経済、教育、福祉など幅広い分野で実績をあげていることが紹介されていたが、米軍基地がらみの交付金に依存しなくてもやっていけることを稲嶺市長は実践してきた。
この日はK1・N5護岸の着工を政府が打ち出していた。工事の進捗を過大評価しても過小評価してもいけない。ただ、全体から見ればまだ小さな段階でも、着実に進行している事実は直視しないといけない。工事を止めるためにも名護市長選挙を勝ち抜こうと、海上行動のメンバーも大勢参加していた。