23日は朝、カヌー14艇で松田ぬ浜を出発した。抗議船は2隻が汀間漁港を出港。長崎(辺野古岬)から長島の間に張られていたフロートの様子を見に行ったが、カヌーが着いた頃にはすでに撤去されていたとのこと。
この日は所用があったのと風邪気味だったのでカヌーは休み、午前中、ゲート前の行動に参加した。松田ぬ浜でカヌーチームの出発を見送り、第3ゲートから大浦湾の様子を見ると、タグボートが長島方面からフロートを引っ張ってくるところだった。
満潮が午前7時頃だったので、長崎の岩場付近が浅くならないうちに作業を行うのは、これまで通り。撤去作業にはそれほど時間を要さない。リゾートビーチの前までフロートを曳航してくると、その後作業和船が分割して浜に持っていき、バックホーで陸揚げして並べ、クレーン車で奥に移動する作業がくり返される。
午後1時40分頃、第3ゲートから再度様子を見ると、作業和船がフロートを分けて移動しているところだった。これで大浦湾に張りめぐらされていたフロートは、一応撤去されたことになる。しかし、これまで何度も書いたように、フロートとオイルフェンスはキャンプ・シュワーブの別の場所に保管されている。再設置までの間、海上の現場から片づけただけに過ぎない。
日本政府・沖縄防衛局からすれば、海底にアンカーのトンブロックを残し、基地内にフロートを保管しておけば、いつでも再設置はできる。県議会議員選挙や衆議院選挙の前に片づけて、辺野古新基地建設問題の争点化を回避するねらいもある。また、どっちみち台風が来たらある程度は片づけないといけない。そういう計算のもとに一連の作業が行われている。
見かけだけの撤去ですませてはいけない。翁長知事による埋め立て承認取り消しが効力を発揮しているいま、日本政府・沖縄防衛局は海底に沈めたすべてのコンクリートブロックを引き上げ、さらに臨時制限水域の撤廃を行うべきだ。それで初めて大浦湾が元の姿に戻ったと言える。カヌーチームと船団ではそのことを今後も強く要求していく。