19日は朝から雨が降り、海上行動は中止となった。カヌーの練習も行わないことになったので、松田ぬ浜や第3ゲートから少し海の様子を見た。3隻のクレーン付き台船は雨に煙る大浦湾のいつもの場所に停泊したままだ。作業もせず日々浪費される予算で、どれだけの貧困家庭が救われることか。
午前11時半前、名護署前に行き、不当拘束されているAさんの解放を求めて抗議集会に参加した。終了後帰宅し写真を整理していると、午後4時過ぎにAさんが解放されたとの連絡を受けた。17日に公務執行妨害で拘束されてから短期間で解放されたことが、拘束のでたらめさ、根拠の薄弱さを示している。
抗議集会ではマイクを手にする機会があったが、辺野古に新基地が建設されるということは、米兵がやんばる・名護に移り住むことでもある。今でさえキャンプ・シュワーブ所属の米兵がレイプ事件を起こしているのに、さらに米兵が集中・増加すればどうなるか。やんばる・名護で米軍による事件・事故が増えるのは分かりきったことだ。
米軍基地が全国に分散され、事件や事故も分散されれば、各地で基地被害が発生する。わが身が被害を受けて初めて、ヤマトゥの住民も基地負担を伴う日米安保の実態を認識する。それを知らないからお気楽に日米安保は必要だと言える。日本政府が沖縄に米軍基地を集中させる大きな理由の一つだそれだ。
基地被害という日米安保の負の側面は沖縄に押し込めておけ。それが日本政府の意思であり、日本国民の多数意思がそれを支えてきた。日米安保は必要だが基地負担はいや。そういう虫のいい欺瞞が続けられ、沖縄差別が再生産されている。
不当拘束され、解放されたAさんもそのことに怒りを覚え、行動してきただろう。黙っていたら、行動しなければ、米軍基地を沖縄の中でたらい回しし、日本の「安全と平和」のために沖縄を犠牲にして恥じないヤマトゥの欺瞞が終わることはない。
何はともあれ、早期に解放されて週末を家で迎えることができたのはよかった。