18日は空は晴れていたが風が強く、大浦湾の波も荒れているということで、海上行動は中止となった。
カヌーチームは希望者4人で練習を行った。リーフ内は波が穏やかで、松田ぬ浜を出て長崎まで行き、岩場で陸と海の様子を見た。浜やその周辺では特に目立った動きはなく、音波探知船もこの近海では姿が見えなかったが、汀間や安部の近くで動いているとの連絡があった。
海上行動が中止となったため、スパッド台船への抗議はできなかった。緑のクレーン付き台船は波が荒いせいか、掘削用のガイドパイプがやぐらからはずされていて、海底ボーリング調査は行われていないようだった。
スパッド台船の方は作業員の姿が見え、カンカンと掘削棒を打ち込むような音が聞こえていたので、調査を行っていたと思われる。それにしても、このスパッド台船はかなり長期間同じ場所で調査を行っている。それほど作業が難航しているのだろうか。
海底ボーリング調査は当初、一昨年の11月末に終わる予定だった。それが今年の3月にまで延長されている。海底ボーリング調査ですら、これほどの遅れを出しているのだ。政府・沖縄防衛局は「本格着工」を打ち出したが、それも見せかけのものだ。
宜野湾市長選挙で現職の佐喜真氏は、辺野古新基地建設について争点ぼかしを行い、普天間基地の危険性の除去のみを強調している。しかし、こうやって辺野古の海底ボーリング調査が1年以上も遅れている現実を見れば、新基地建設の完成はいつになるか分からず、「移設」が進まないまま普天間基地の危険性が放置されるのは目に見えている。
普天間基地の返還が進まなかったのは、「県内移設」という条件を付けたためであり、それが分かっているから佐喜真氏は辺野古について言及できないのだ。「5年以内の閉鎖」ができるなら「県内移設」は必要ない。名護市民に基地の被害と犠牲をたらい回しにして、佐喜眞氏はそれでもいいというのか。宜野湾市民だけでなく名護市民にも、佐喜真氏は自らの考えを明らかにすべきだ。
風が強まってきたので午前10時半頃、長崎の岩場から出て松田ぬ浜に戻った。練習した以外のカヌーメンバーの中には、宜野湾市長選挙の応援に向かった人もいた。カヌーメンバーには宜野湾市民が多いので、かなり前から連日活動している人もいる。その奮闘が報われるようにしたいものだ。