3日は朝、辺野古に向かうとき目の前を覆面パトカーとミニパトカー、大型のバックホーを積んだトレーラー車が走っていた。キャンプ・シュワーブの作業現場に入るバックホーを警察が守っている形で移動し、途中から機動隊のバスも加わった。
辺野古弾薬庫のゲート前あたりから渋滞が始まり、ゲート前に座り込んだ市民、歩道に立って待ち構えていた市民による抗議行動を県警・機動隊が排除する。機動隊に力づくで排除され、頭を押さえてうずくまる男性もいた。
https://www.youtube.com/watch?v=NtIs_KHShhk&feature=youtu.be
最後はゲート前の座り込みも排除され、市民が歩道に押し込められてバックホーを積んだトレーラーが基地内に入っていった。
カヌーの活動を優先しているので、前日に続き車の中から撮影しながら声援を送ることしかできなかったが、休日も早朝から取り組まれている新基地建設反対の行動に支援を呼びかけたい。
文化の日で仕事の休みが取られたメンバーも加わり、この日は16艇のカヌーが松田ぬ浜を出発した。ほかに3艇が浜で初心者練習を行っている。
辺野古崎の岩場を抜けて、長島まで張られているフロート沿いに待機した。作業船が1隻出て、沖に置かれたフロート沿いに船を走らせ点検しているようだったが、午前10時半頃までの段階では目立った作業はなかった。
この日は波が3メートルまで高まり、風もしだいに強くなるという予報だった。長島側のフロート設置はほとんど終わっており、朝、クレーン付き台船も入っておらず、作業船の動きを見ながら早めに海上行動を切り上げた。
キャンプ・シュワーブの辺野古側の海岸近くでは、バックホーが3台以上で作業をしているのが見えた。コンクリート片を砕く自走式破砕機も確認でき、解体工事の継続で基礎部分の掘り起こしと破砕などが行われていると思われる。錆びて茶色く見える鉄筋の片づけも行われており、この場所ではまだ作業ヤードの路盤整備の前の段階である。
兵舎など施設の上物は解体しても、コンクリートの床や基礎部分を撤去しなければ、名護市教育委員会が行っている文化財調査の試掘は行えない。毎日続けて観察していないと、陸上部で行われている作業が何かは分からない。バックホーなどが動いているのを見て、作業ヤードの路盤整備と勘違いしてはいけない。政府・防衛省は実際の作業以上に「本格的埋め立て工事」が進んでいるかのように見せかけているのである。
海上からも米軍のビーチでフロートを浜に出しているの見えたが、写真は第3ゲートから写したもの。前日、羽地内海から姿を消したクレーン付き台船2隻が、再び羽地内海に戻ったという。燃料や物資の補給に出ていたのか、波が高かったので大浦湾に入るのをあきらめたのか、理由ははっきりしない。しかし、いずれ大浦湾に戻るのは間違いなく、そのための準備が行われている。
朝、基地内に運び込まれる重機を阻止しようとして、必死に走り回り、機動隊に転ばされてうずくまっている人たちの姿を目にすると、胸が痛んでならない。いったい沖縄県民はなぜ何十年も基地問題で苦しまなければならないのか。全国からかき集められた海上保安庁の職員や海上・陸上で作業を行っている人たちは、沖縄に70年も米軍基地を押し付けていることにやましさを覚えないのか。
翁長雄志知事も強調しているように、埋め立てによって新基地ができれば国の保有する土地として基地の固定化が進む。名護市・やんばる地域からすれば「負担軽減」どころか基地の集中=軍事要塞化によって半永久的に基地被害に苦しむことになる。日本の「安全と平和」のために沖縄・やんばるの犠牲を強要する差別構造を許すことはできない。自分たちの生活を守るのは住民にとって当然の権利だ。それを侵すものには者には体を張ってたたかうしかない。