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Channel: 海鳴りの島から
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資料:名護市議会の決議と意見書

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 去る5月14日に名護市議会で可決された決議と意見書を資料として紹介したい。両方とも与党議員13名によって提案され、賛成多数で可決された。公明党議員2名も賛成にまわっている。

〈 沖縄県民の意思を踏みにじり、民主主義を否定し、自然破壊の強硬を認めた日米合意を糾弾し、辺野古の現状調査を米国政府及び上・下院議会に求める決議

 2015年4月28日の日米首脳会談で、オバマ米国大統領と日本国安倍晋三総理大臣は、沖縄普天間飛行場の辺野古移設に合意しました。
 2014年1月の名護市長選挙、同年9月の名護市議会議員選挙、11月の沖縄県知事選挙及び沖縄県議会議員名護市区補欠選挙、12月の衆議院議員沖縄選挙区、いずれの選挙でも辺野古移設反対の候補が勝利しました。
 沖縄県知事選挙では、翁長雄志氏が36万票を獲得し、10万票の大差で辺野古埋め立てを承認した仲井眞知事を破りました。衆議院議員選挙では沖縄4選挙区で辺野古移設反対候補が全員当選しました。しかし、安倍晋三総理大臣は沖縄県民の意思を無視して、辺野古移設と自然破壊を強行しています。
 沖縄の辺野古の海・大浦湾は、ジュゴンやウミガメ、サンゴなどの生物多様性に富む豊かな自然の宝庫であり、世界の宝であります。市民、県民はこの豊かな自然を守るために、埋め立て強行に抗議しており、絶対に許してはならないものです。
 今回の日米合意は、米国が民主主義を否定することを意味しており、また、このような自然破壊をオバマ大統領が合意したことは、アメリカが自然破壊を推し進める国になることになります。沖縄における米軍基地の存続について県民が改めて問い始めたことは当然のことです。
 よって、沖縄県民の意思を踏みにじり、民主主義を否定し、自然破壊の強行を認めた日米合意を糾弾するとともに、米国政府及び上・下院議会が辺野古の現状について調査することを求める。
 以上、決議する。〉

 決議文の宛先は米国大統領、米国上院議長、米国下院議長、中日米国大使、在沖米国総領事で、英文に翻訳されて送付されている。

〈 環境監視委員会の透明性を確保し、辺野古・大浦湾の現地調査を行い名護市議会への説明を要請する意見書

 環境監視委員会は2013年12月に仲井眞前知事が普天間飛行場代替施設建設のため辺野古・大浦湾での公有水面埋め立ての承認に際し、留意事項として掲げられ、沖縄防衛局により設置されました。
 これまで4回の委員会が開かれておりますが、審議は非公開で行われ、議事録は環境保護団体の再三の指摘により9カ月後にようやく公開され、その中で沖縄防衛局による委員会への説明資料の一部の改ざんがなされるという事態も生じ、委員会の透明性に疑問を抱かざるを得ません。
 また、第3回の委員会では、アンカーの消失について、アンカーを大型化するのではなく、台風前にオイルフェンスを撤去すべきだと、一部委員から指摘があったにもかかわらず、沖縄防衛局はアンカーを大型化し、サンゴを傷つけました。
 また、現在、委員会は正確で十分な情報をもとにして、議論がされているとは言えない状況です。特に環境影響評価後に判明した科学的事実や、寄せられた専門家の意見が議論に反映されておらず、沖縄県が求める「環境保全の担保」としての役割を委員会が果たしているのか疑問です。
 よって、普天間飛行場代替施設建設事業に係る環境監視等委員会に関し、下記の事項を要請いたします。

1 環境監視等委員会の透明性を確保するために審議を公開し、その議事録を速やかに公開すること。

2 環境監視等委員会が、辺野古・大浦湾の海上及び海中の現地調査を行うこと。

3 名護市議会に環境監視等委員会の役割、位置づけを明確に示し、審議の内容及び現地調査の説明を行うこと。

 以上、地方自治法第99条の規定に基づき、意見書を提出します。〉

 意見書の宛先は、防衛大臣、沖縄防衛局長

 

 

 


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