大浦湾での海底ボーリング調査に向けた準備に抗議していた市民のゴムボートに、海上保安庁の船が後ろから衝突し、あわや惨事になるという状況だったことを県内紙が報じている。
http://ryukyushimpo.jp/news/storyid-240146-storytopic-271.html
http://ryukyushimpo.jp/news/storyid-240150-storytopic-1.html
この特殊警救難備艇を以前、「あるかいだ」と呼んだ人もいたが、突っ込んでいくのは市民のゴムボートに対してだけではない。海保のゴムボートが他のカヌーを拘束していて手一杯の時は、海保は船でカヌーの進路をふさごうと突っ込んでくる。前をふさがれてあわててパドルでブレーキをかけたが、船腹にぶつかったカヌーメンバーもいる。そうやってカヌーの動きを封じた上で、後から追いついたゴムボートがカヌーを転覆させるのだ。
衝突した際にゴムボートから転落し、乗っていた市民が「あるたいる」のスクリューに巻き込まれていたらどうなっていたか。あるいは船首で頭部を打っていたら。想像しただけでぞっとする。海保は密輸船や密漁船に対し、意図的に衝突して進行を止めるが、同じことを小さなゴムボートやカヌーに対してさえ行おうというのか。一つ操舵を誤れば市民が乗っているゴムボートやカヌーはひとたまりもない。死亡事故が発生する。
カヌーに乗っていた女性の顔を海に沈めるのも、海上保安官からすれば簡単なことだ。頭をわしづかみにして沈めるような下手なことはしない。後ろにまわって救助をしているように見せ、ライフジャケットの襟首や肩をつかまえて引っ張れば、浮いている人の顔は海面下に沈む。海保につかまれていなければ立ち泳ぎや背泳ぎもできるが、腕やライフジャケットをつかまれて引っ張られると、素人には抵抗のしようがない。
波の荒い海では、ただでさえ顔に水がかかる。そういうときに海保に拘束されて沈められると、海水を飲んで苦しいだけでなく、気管に入れば生命の危険さえある。海保からすれば肉体的、精神的ダメージを与えて、カヌーチームの行動を制限しようということなのだろう。海の公務員として海保は人命救助の技術を学び、公費で業務に就いているはずだが、沖縄の海では市民を暴力で抑えつけ、米軍基地を造るガードマンの役割を果たしている。
沖縄に米軍基地を強要する安倍政権の意思を体現し、黒尽くめの格好で市民への暴力的弾圧をくり返す海保に抗議を!