1月5日からカヌーチームの活動も通常の体制になり、午前8時半過ぎに13艇のカヌーとゴムボートで辺野古の浜を出発した。午前中は快晴で、エメラルド・グリーンの海の色が鮮やかだった。キャンプ・シュワブの施設を左手に見ながら辺野古崎まで漕ぎ、岩場を抜けて大浦湾に出た。
辺野古崎で沖縄防衛局の職員が、三脚にカメラを設置し、首には双眼鏡をさげて、弾圧のための材料集めをしていた。日本政府・防衛省は、県知事選挙や衆議院選挙の結果を無視し、仮設桟橋を名目に辺野古崎付近から埋め立てを強行しようとしている。辺野古崎と長島の間は潮の流れが速く、そこを桟橋で堰き止めれば大浦湾や辺野古の海に大きな影響を与えるのは目に見えている。
沖縄防衛局はとにかく辺野古の海に土砂を投げ込み、生態系を破壊したいのだ。1日も早く取り返しのつかない状態を作り出し、県民をあきらめさせようという悪意を露わにしている。沖縄戦から70年を迎える年に、殺戮と破壊のために新しい軍事基地を、県民の抵抗を力でねじ伏せて建設しようとしている。こんな腐りヤマトゥ政府に立ち向かわないで、沖縄戦の犠牲者に何を語り得るか。
辺野古崎付近の解体工事は、海から見える範囲では本格的には行われていないようだった。ただ、見えない奥の方では1日中、工事の作業音が聞こえていた。
浮き桟橋の設置を警戒していたのだが、5日は海保のゴムーボートは辺野古の浜近くに2艇が停泊しているのみで、浮き桟橋近くのゴムボート置き場も錆びた鉄板の上に1艇もなし。作業員が何度か姿を見せたが、様子を見に来ただけのようで作業は行わず、浮き桟橋の設置は行われなかった。
昼食もカヌーに乗ったままとり、午後4時まで海上で監視活動を行って辺野古の浜に戻った。これから連日、大浦湾や辺野古崎周辺で厳しいたたかいが始まる。今日は温かくて助かったが、風雨の日もあれば波が荒れる日もある。しかし、腐りヤマトゥ政府の思う通りには絶対にさせない。ウチナンチューよ、いま現に工事が進められているときに傍観者や評論家になってはいけない。沖縄戦から70年の年にどう行動するかが問われている。