http://www.qab.co.jp/news/2014083057711.html
30日は50名以上の参加により、海上大行動が行われた。辺野古崎南側に設置されたスパッド台船に対し、フロートを越えてカヌーを漕いで向かう人、泳いでそれを支援する人などが、数カ所からいっせいに行動を開始した。海上保安庁はフロートの内と外からそれに対処したが、カヌー8隻がフロートを越えてスパッド台船を目ざした。そのうちの何隻かは台船の近くまで接近した。しかし、海保の高速ボートに阻まれてたどり着くことはできなかった。カヌー隊と泳いで向かった人(プカプカ隊)20名が海保に不当拘束された。
外側のフロートからスパッド台船までは距離があり、結果的にたどり着くことはできなかったが、それでも、これまではカヌーを1隻入れるのがやっとだったこと、フロートを越えると同時にほとんどの人が「確保」されていたことに比べれば、内容は格段に進歩している。大勢の参加者があれば、海保の体制にもあちこちに穴ができる。今回は後から押してもらってフロートを越えたカヌーだけでなく、自力で越えたカヌーもあった。練習と経験を重ねてカヌーを漕ぐ技術も進歩している。
プカプカ隊にはダイビングの専門家の支援もあった。辺野古の海を埋め立て、新基地を建設することに反対する県民は、県内紙の調査で8割に達している。自分も海の行動に参加したい、という人が、限られた呼びかけにもかかわらず短期間で50名以上集まった。参加希望者はもっといるはずだ。日曜日には午前9時頃から辺野古の浜でカヌー教室が開かれる。辺野古、大浦の海を守りたいと思う人は、積極的に参加してほしい。これからカヌーも増える予定なので、一人でも多くの漕ぎ手が必要です。
浜ではゲート前から駆けつけた人たちが、カヌー隊、プカプカ隊に声援を送った。また、不当拘束されたメンバーが乗った海保のボートを、カヌーや船で囲んで「仲間を解放しろ」と抗議し、巡視船に移送されないようにした。
仲間を守り抜く、という断固とした姿勢を示すことによって、20名全員が事情聴取を受けることなく、拘束を解かれてボートから平和丸に移された。そして、無事に辺野古漁港に着いた。陸と海が一体となって行動することにより、巡視船に送られたメンバーは1人もいなかった。カヌー隊、プカプカ隊を守り、支援した皆さんに感謝したい。
30日付の琉球新報に以下の記事が載っている。
http://ryukyushimpo.jp/news/storyid-230840-storytopic-271.html
現在行われている海底ボーリング調査なるものが、まさにアリバイ作りの形だけのものであることを示している。当初「1ヵ所で11日程度」かかるとされていた調査が、どういう技術を駆使すれば「2〜4日ほど」に短縮できるというのだろうか。掘削地点を大幅に減らし、5地点は海から陸に場所を変え、さらにボーリング期間も3分の1に短縮する。まさに、県知事選挙のスケジュールにあわせた手抜き工事としか言いようがない。
高江のN4ヘリパッド建設工事で、工事中にヘリパッド本体部分が土砂崩れを起こし、地盤のもろさと工事のずさんさが露呈したことを思い出す。海保の暴力的弾圧に守られ、とにかく急げ、という首相官邸からの命令によって進められているボーリング調査は、仮に本体工事に入ったときに、大きな事故を引き起こすのではないか。そういう不安さえ起こさせる。
海でのたたかいは海保の弾圧だけでなく、気象条件にも行動が左右される。危険を冒して事故を起こしては元も子もないので、行動には自ずから制約が生まれる。そういう厳しい条件下で、安倍政権によって強権的に進められているボーリング調査に対する抗議の取り組みが今後も行われます。ぜひ、自分ができる形でご参加、ご支援ください。