19日は土曜日だが、大米建設の作業員らは、監視の目をかいくぐってオスプレイパッドの工事現場に入り、午前9時過ぎから重機の動く音が聞こえている。その後、作業員たちはなぜか午前中で工事を切り上げ、基地内の道路を移動して山道を歩くと、午後12時半頃に軽トラックの荷台に乗って下山し、レンタカーのワゴン車に乗り換えて帰っていった。メインゲートの近くにはもっと楽な出口があるというのに、よほど山にこだわっているらしい。
それにしても、作業員たちは自分が造っているオスプレイパッドが、住民の生活にどのような影響を与えるか考えたことがあるのだろうか。工事が終われば別の現場に行き、自分たちがやったことの結果には、目を背けるつもりだろうか。しかし、新たに建設された離着陸帯の近くに住む住民は、何十年にわたって爆音と墜落の危険にさらされつづける。
被害を受けるのは高江区の住民だけではない。普天間基地を拠点に、MV22オスプレイはキャンプ・ハンセン、キャンプ・シュワブ、北部訓練場、伊江島補助飛行場などをリンクして沖縄島全土で訓練を行っている。新たな訓練場の建設は、沖縄県民全体への被害を生み出すのだ。オスプレイの事故が発生すれば、建設作業員も相応の責任を逃れることはできない。
工事を請け負っている大米建設がファミリー企業である下地幹郎氏は、先の衆議院選挙で落選した。この間の高江や辺野古の新基地建設に関する言動からすれば、当然の報いだろう。生活のため…、仕事だから…、そうやって自己正当化しても、人に犠牲を強いて成り立つ仕事には、必ず報いがある。
来週もこれまで以上に力を入れて、監視・阻止行動が取り組まれます。ぜひ現場に来てください。現場で、具体的に行動しなければ、現実は変わりません。のり面が土砂崩れを起こして谷間を赤土で埋めているオスプレイパッド建設工事を中止させましょう。