2月も最終日となった。28日(月)はいつもより遅く抗議行動を開始した。午前11時半頃、カヌー9艇で松田ぬ浜を出発し、抗議船2隻(不屈、ぶるーの船)とともに海上から土砂の搬入、陸揚げに抗議した。
大浦湾にはスパッド台船が運び込まれていて、午後12時過ぎからN2護岸に設置する作業が行われた。
3月からK8護岸の延伸工事が始まると報じられている。K8護岸で土砂陸揚げができなくなるため、N2護岸にスパッド台船を設置し、ランプウェイ台船を2隻着けようという魂胆である。
N2護岸の準備が整いしだい、K8護岸の先端を保護している消波ブロックを取り除く作業が始まるかもしれない。
この日は朝、ガット船2隻(第八そうほう丸、美鍛丸)が大浦湾を出て、3隻(國喜18、聖嘉、第百三十六伊勢丸)が入っている。
先週から残っている4隻(清明、marumasa2号、marumasa3号、第八太海丸)とともに7隻が、ランプウェイ台船やデッキバージに土砂を移す作業を行っていた。
K8護岸に1隻、K9護岸に2隻のランプウェイ台船が接岸し、土砂の陸揚げを行っていた。
K9護岸付近の美謝川関連工事は動きがなかった。
午後1時17分頃、ガット船4隻(marumasa2号、第八太海丸、國喜18,清明)が大浦湾を出て、2隻(進朋、寿鷲丸)が新たに入った。
午後1時58分頃、K8護岸で土砂陸揚げのランプウェイ台船の入れ替えが行われた。
それに対し、カヌー9艇で護岸に向かって漕ぎ、土砂陸揚げに抗議した。
上の写真は辺野古崎付近から見た埋め立て工区の様子だ。根固め用袋材の上をローラー車が移動しているように見えるが、この高さまで土砂が投入されていることを意味する。
この場所は2018年12月14日に最初に土砂が投入された地点だ。3年2か月余でここまで埋め立てが進んでいるが、辺野古側は水深4~5メートルほどの浅い海域だ。
この先、手前の岩場に新たな護岸を築いて埋め、さらに大浦湾では水深20メートル、最大90メートルまでの軟弱地盤を改良し、埋め立てなければならない。
埋め立てて終わりではない。滑走路を整備し、基地として活用できるまで、最短でも10数年かかるという。完成不可能と主張する土木の専門家もいる。10数年たてば、東アジアの政治・経済・軍事情勢も大きく変わっているだろう。
ウクライナ情勢が教えるのは、核保有国同士が直接戦火を交えるのは危険極まりなく、それを回避する形で経済制裁が主となるということだ。東アジアで米中が対峙するとして、辺野古新基地がどれだけの役割を果たすというのだろうか。
辺野古新基地が完成しなくても、米軍は普天間基地を使い続ければいいだけのことだ。莫大な予算を浪費し、それに群がるゼネコンと政治家が笑う。さらに東アジアで戦争の危機を煽り、軍需産業が儲かる。辺野古新基地建設は最初から利権の巣窟でしかない。
K4護岸の排水施設がある場所はL字型擁壁でふさがれ、点検作業が行われていた。
明日から3月。辺野古の海は青く澄み、ヤンバルの森は新緑で輝いている。