6日(水)は海上抗議行動の開始日だったが、今週は天候が不安定なのと、新型コロナウイルスの感染拡大を考慮し、船による監視活動を中心にとりくむこととなった。首都圏は明日「緊急事態宣言」が発令されるが、海上行動メンバーは県内外から参加している。各地域の感染状況を見ながら、参加者の安全と健康を最優先し、今後の行動を展開していきたい。
松田ぬ浜のゴミ拾いをしたあと、午前9時前にキャンプ・シュワブの工事用ゲートに行った。1回目の資材搬入に抗議する座り込みが行われていて、ここでも感染防止に努めながら、すぐに工事を中止するよう訴えた。
1回目だけでミキサー車が50台ほど入った。ほかにもアスファルト舗装の材料や護岸嵩上げ用の鉄筋、生コンプラントの原料となる砂、バラスなどが搬入された。
一度に大量の工事車両がゲートに押し掛けたため、ゲート内が満杯となって後続のミキサー車が入れなくなる場面もあった。ゲート前で停車しようとするミキサー車の後ろには、市民の車が数珠つなぎとなっていた。工事を急ぐため、車両を増やして同じ時間帯に集中させるからこのような渋滞が生じるのだ。
毎日、完成のめどすら立たない新基地建設のため、莫大な金と時間が浪費されている。この予算を営業自粛、時間短縮を強いられる飲食業者の補償費に回せばどれだけ助かるか。仕事を失い、困窮に苦しむ人たちへの支援に回せばどれだけ助かるか。ひっ迫する医療に回せばどれだけの命が救えるか。限られた予算を、どこに最優先で回さないといけないか、これは沖縄だけの問題ではない。
午前10時19分頃、ゲート前から豊原の高台に行き、辺野古側埋め立て工区の様子を見た。K8護岸ではランプウェイ台船の入れ替えが行われていて、午前10時45分頃、この日2隻目と思われる屋部7号が着岸し、土砂の陸揚げが始まった。
その前からK9護岸から運ばれてきた土砂が、②工区のN5護岸側に投入されていた。K8護岸から運ばれてきた土砂は、②工区の中央部に投入されていた。
K4護岸では嵩上げ工事進められ、2か所で生コンの打設が行われていた。K4護岸とK3護岸が接する角付近まで、L字型の壁の型枠が造られている。
午前11時22分頃、瀬嵩の森から大浦湾の様子を見た。移動途中に、辺野古弾薬庫付近からも見た。K9護岸にはランプウェイ台船が2隻、K8護岸には1隻が接岸し、土砂の陸揚げを行っていた。
ガット船は國喜18と美鍛丸がランプウェイ台船に土砂を積み替えていた。ほかにかいおう丸が積み替えを終えて停泊していた。デッキバージからランプウェイ台船への土砂の積み替えも行われ、作業を終えた台船が離れていくところだった。
大浦川の河口で鵜の群れが羽を休めていた。この場所に来る前には、松田ぬ浜や辺野古漁港の上空を群れで飛んでいた。カヌーメンバーが「シュワーブ岩」と呼んでいた「トゥンリ」という岩の松に、以前は鵜の群れが止まっていた、という話を聞いたことがある。埋め立て工事が泣ければ、松田ぬ浜近くや辺野古崎でも羽を休めていただろう。
辺野古の海が日々破壊されている。それは多くの生物から棲みかや餌場、繁殖地を奪い、衰滅に追いやるものだ。ヤンバルの自然は人間だけのものではない。これ以上の破壊を許さないために、多くの人がそれぞれの場所で、できることをやってほしい。