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Channel: 海鳴りの島から
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「緊急事態宣言」の再発例を回避するというなら、いまの感染拡大をどう止めるのか。

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 県内メディアの速報で、24日に県内の米軍基地で新型コロナウイルス感染者が新たに41人発生したという。普天間基地で27人、キャンプ・ハンセンで14人で、米軍関係の感染者は今月に入って201人、累計で204人になる。

 沖縄県では昨日、県民から6人の感染者が出ていて、今日も現時点で児童1人の感染が報じられている。県民の累計は164人となり、米軍関係者と合わせると県内の感染者は368人となった。

 6月30日の段階では、県民の感染者が143人、米軍関係者が3人で合計146人だった。7月に入って県内の感染者が2倍以上に急増している。その大きな原因が米軍基地からの感染拡大にあるのは言うまでもないが、県民の感染も日増しに増えている。7月8日に69日ぶりに新規感染者が出てから、約2週間で21人増加している。

 注意しなければいけないのは昨日、1日の感染者が6人になったことだ。第1波の時はしばらく1日に1人、2人の数だったのが、5人を超えてから急激に数が増し、10人にまで達した。同じことがまた起ころうとしているのではないか。

 「GO TO キャンペーン」でこの4連休に県外から観光客が来ているが、米軍基地からの感染拡大と観光客の急増がもたらす影響が、2週間後にどう出るかを想像すれば、強い危機感を抱かずにいられようか。

 与論島で集団感染が発生し、島民は不安に襲われている。医療態勢の脆弱な沖縄島北部や県内離島でも、同じことがいつ起こるかしれない。全国どこの観光地でもいま、観光客と接触しないように注意している高齢者は多いはずだ。

 旅館や飲食店経営者、旅行業者の苦境ばかりが伝えられるが、地方の高齢者にとって「GO TO キャンペーン」がもたらしている脅威も報道されるべきだ。

 経済に与える打撃が大きいということで安倍政権は「緊急事態宣言」を再発令しようとしない。全国の自治体首長も経済に与える打撃を考えて、目の前で進行している危機に対応しきれていない。しかし、今の状態を長引かせれば、事態はより深刻化するだけだ。

 「緊急事態宣言」を発令しない、人の移動を止めない、というなら、それに代わる感染拡大防止のための政策、対策を政治家は早急に打ち出すべきだ。市民に努力を呼びかけるだけで、批判を浴びないように自己保身を続けるなら政治家の資格はない。

 夏場のいま、事態が深刻化すれば、秋・冬に来るという大きな感染の波に対処できるはずがない。いま受ける傷を恐れて対処を誤れば、その先に受ける傷はもっと大きく、深くなるだろう。まずは「GO TO キャンペーン」を中止し、人の動きを制限すべきだ。

 いまのままでは、接客する観光施設や飲食店の従業員、タクシー運転手などからも感染者が広がる。旅行先で感染が広がって、本当に旅が楽しめるのか。

 

 


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