10月1日に6機、2日の3機のMV22オスプレイが普天間基地に飛来した。当初の予定から遅れていた米軍からすれば、本来なら毎日6機ずつ岩国から移動させて2日間で配備を完了させたかったはずだ。しかし、3機が故障で移動できず、2機はアメリカに部品を取り寄せていて試験飛行もできない状態である。4分の1の機体が初っぱなから不調というのだから、これこそ欠陥機の証明だろう。
9月29日夜から30日の午後まで、普天間基地は主要な3ゲートが市民によって封鎖され、人や物資の出入りができない状態となった。土・日曜日とはいえ米軍基地が市民の手で封鎖されるという、沖縄の歴史でもかつてない事態に、在沖米軍はかなり慌てたはずだ。月曜日まで封鎖が続けばオスプレイが配備できなくなるという危機感から、日本政府が沖縄県警に強い圧力をかけたのは容易に想像でき、30日に大山・野嵩の2ゲートに座り込んだ市民を県警が強制排除した。
残念ながら封鎖を続けることができず、オスプレイの配備を阻止することはできなかったが、抗議行動は引き続き1日以降も行われている。平和運動センターや平和市民連絡会などによる取り組みは、野嵩ゲートに力を注いでいるが、60〜70代を中心とした市民有志によって、大山ゲートでの取り組みも続けられている。午前6時前から8時まで30〜40人ほどが、出勤してくる米軍人に対して、オスプレイ配備反対、海兵隊は沖縄から出ていけ、という声を突きつけている。大山ゲートでの取り組みは木・金曜日も行われる。都合のつく方は午前6時前に大山ゲート前の公園に来てください。
野嵩ゲートではゲート前の空間が警察と基地ガードマンで厳重に警備され、歩道から降りる土手の前にも以前より高いコンクリート製の車止めによる壁が作られている。歩道や土手で座り込みや集会が午前7時から午後8時まで行われている。
その横では歩道をゆっくりと歩きながら国道330号線を走る車へのPR活動や、ゲートから出入りする米軍人・軍属の車両に対する抗議行動が、休みなく続けられている。米軍人らの反応は様々だが、ここまで徹底して、沖縄県民から面と向かって抗議をぶつけられたのは初めてだろう。自分たちが歓迎されない存在であること。そのことを米軍人・軍属に自覚させることは、大きな意義を持っている。”曖昧な沖縄の私”では通用しない。
野嵩ゲート周辺の金網には、カマドゥー小たちの集いの皆さんによって、ハンカチに記されたメッセージが飾られている。
2日はオスプレイの飛来に抗議して、森川公園で凧揚げが行われた。他の場所でもカマドゥー小たちの集いによって凧揚げが行われていた。米軍はかなり気になったようで、基地の中や公園内から様子をうかがい、止めさせるように圧力をかけていた。公園からは旋回して着陸する3機のオスプレイが見えたが、凧を気にして進入航路を変えたという指摘もある。
3日は野嵩ゲート前での行動に続き、午後6時から石平の在沖海兵隊司令部のゲート前でも抗議行動が行われた。
野嵩ゲート前では引き続き4日(木)、5日(金)の午前7時から抗議行動が取り組まれます。午後6時から8時までは仕事を終えた労組員が中心となります。短い時間でもいいですので、ぜひご参加を。怒りや抵抗の意思を行動で示しましょう。