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Channel: 海鳴りの島から
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都合の悪い事実を隠して安倍政権が強行する辺野古新基地建設のでたらめさ

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 10日(月)は朝、カヌー6艇で松田ぬ浜を出発した。

 K4護岸近くは波が穏やかで、4メートルほど下の海底が透けて見える。昨日は旧暦の十六日(ジュウルクニチ)で墓参りをした。夜は満月で海は今日も大潮。途中で平和丸に乗り込み、長島の間を抜けて大浦湾に出た。

 ちょうどガット船2隻(神峰、清明)が入ってくるところで、カヌーに乗り移り航路付近で抗議行動を行った。

 名護市安和の琉球セメント新桟橋や本部港塩川区で赤土土砂を積んだガット船は、沖縄島西海岸から南回りで東海岸の辺野古にやってくる。今のところ午前8時半から9時にかけて大浦湾に入るが、長島の近くが谷間のように深くなっていて、そこに航路が設定されている。

 航路に近づくと海保に拘束されるが、カヌーメンバーはプラカードを掲げて、抗議の声を上げた。反対の意思があるなら、現場でそれを示さなければ、沖縄県民はもうあきらめて新基地工事を受け入れた、と宣伝される。抵抗しない者はうしぇーられて(なめられて)、容赦なくやられるのだ。

 大浦湾に入ったガット船は、空のランプウェイ台船に土砂を載せ替える。長島の近くにも、いつも土砂の載せ替え作業を行う場所があるが、その下は軟弱地盤が問題となっている地点だ。

 2月9日付赤旗日曜版が、この付近のB27地点の地盤強度について、沖縄防衛局が自らに都合の悪い事実を隠蔽し、70メートル以下の調査資料を技術検討会に示していなかったことを報道している。

 安倍晋三という人物は、本当に小心で卑劣な奴だ。自らに都合の悪い事実は隠蔽し、資料改ざんも平気で行う。それが官僚組織まで浸透し、科学的合理性もないがしろにされる。それにお墨付きを与える技術検討部会の御用学者を含めて、でたらめとしか言いようがない。

 そんなでたらめな工事を強行して、どんな飛行場ができるのか。地盤沈下が起これば工事が続いて金儲けも続く、とでも考えているのか。米軍からすれば、工事が長引いてもそれを口実に普天間基地を使用し続けられる。だから痛くも痒くもない。壮大な欺瞞が演じられているとしか思えない。

 海保に拘束されてゴムボートに乗せられ、超低速走行で時間稼ぎをされながら松田ぬ浜まで運ばれた。そのあと平和丸に乗り込み、K8護岸まで移動したが、途中のK3護岸とK4護岸の接する角では、消波ブロックの設置作業が行われていた。

 K1護岸の陸側から始められた消波ブロックの設置作業は、K3護岸の端まで達し、角を曲がってK4護岸での設置に入っている。K4護岸は両側から設置作業が行われることになり、沖縄防衛局は外洋に面したK4護岸の保護を急ぐだろう。

 K8護岸では午前8時45分頃にランプウェイ台船が接岸し、バックホーが乗り込んでいった。そのあとダンプカーで土砂の陸揚げが行われたが、午前11時頃に1隻目のランプウェイ台船が土砂を一部積んだまま離岸し、次の台船と交代し始めた。

 カヌーチームは次の台船が近づくのを待って、午前11時23分頃にオイルフェンスを越えて抗議行動を行った。海保に拘束されたあとも、着岸の準備をす屋部5号やタグボートの作業員に、辺野古の海の破壊を止めるように訴えた。

 屋部土建は名護の企業だ。いまは新基地建設で儲かっても、その付けはいずれ名護市民、ヤンバルの住民に降りかかってくる。ヤンバルに米軍基地が集中して、ヤンバルが発展することなどありえないのだ。新基地建設を請け負っているヤンバルの企業は皆そうだが、自分で自分の首を絞めるな。しんかぬちゃー、かんげー(考え)りよー。

 2隻目の屋部5号がK8護岸に着岸したあと、バックホーが乗り込んで土砂の陸揚げ作業が継続された。

 10日は午前中で海上行動を終えた。カヌーを片づけて昼食をとったあと、午後2時10分過ぎに豊原の高台から辺野古側埋立工区の様子を見た。K8護岸ではダンプカーが並び、土砂の陸揚げが続けられていた。

 このあと瀬嵩の海岸から大浦湾の様子も見たが、K9護岸でも土砂の陸揚げが行われていた。また、神峰と清明は土砂の移し替えを終えていたが、ガット船が2隻しか入らなかったので、空のガット船が目立った。この時間帯、ダンプカーは②-1区域のN5護岸近くに土砂を投入していた。

 埋め立て面積が拡大するにつれて、土砂を積んだダンプカーの移動もやりやすくなり、作業効率が上がっている。作業員の練度も上がり、ガット船の大型化や作業時間の延長なども合わさって、埋め立て工事が加速している。

 全体の規模が大きいため、数字だけを見れば大して進んでいないかのように見えるかもしれない。しかし、日々投入されている土砂の量は数千トンレベルなのだ。大きな成果を夢想するのではなく、小さな成果を汗を流して実現できる人が、一人でも海やゲート前に来てほしい。辺野古の海は今日も圧殺されているのだ。

 


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