17日は阪神・淡路大震災から25年目で朝、カヌーメンバーは黙とうをしてから名護市安和の琉球セメント桟橋に向かった。
午前8時55分頃に安和に着くと、新桟橋にガット船・玄周丸が接岸し、辺野古埋め立てに使用する赤土土砂の積み込みを行っていた。大型の船で積み込みに時間がかかるうえ、天候も不安定なので、海岸や桟橋付近で様子を見ながらの行動となった。
午前10時20分頃、抗議行動に出発して新桟橋まで行き、カヌーの固定を始めた。間もなく、ベルトコンベアーが止まり、土砂の積み込みが停止した。
雨で湿った赤土を運ぶせいか、ベルトコンベアのトラブルが続発している。しばらく桟橋の下で待機したあと、午前11時半頃に積み込みが再開したので、カヌーチームもカヌーの固定を再度行った。
午後1時28分頃、海保による拘束が始まった。天候が悪いので、固定の仕方は控えめにしておいた。カヌーメンバー全員が拘束され、玄周丸が新桟橋を離れたのは午後2時35分頃だった。
波の影響でカヌーは桟橋の外側に出たので、繰り返し降る雨に濡れながらの抗議行動となった。小雨ですんだのは幸いだったが、曖昧な天気は判断が難しい。それでも慣れたメンバーがほとんどだったので、時間を配慮しながら無事に抗議行動を貫徹できた。
赤土が溶けた汚濁水が、新桟橋から海に流れ落ちていた。ベルトコンベアにこびりついた赤土が桟橋に落ちたり、作業員が除去した赤土を桟橋に落としたのだろう。雨に赤土が溶けて海に流れ落ちるのに、何の対処もせずに海を汚染している。ずさんな作業の実態が露わになっている。
作業を行っている琉球セメントや北部港運、沖縄防衛局の責任は言うまでもない。それだけでなく、こういう作業を容認している沖縄県の管理責任も問われる。旧桟橋の使用を含めて、業者も国も県もいい加減なものだ。
海はもとより安和桟橋のゲート前、本部港塩川区、キャンプ・シュワブのゲート前でも、雨に濡れながら市民による抗議行動が行われている。沖縄県の職員は県庁舎の中で、インターネットや新聞で現場の状況を確認しているのだろうか。
辺野古新基地建設で浪費されている予算=血税を、自然災害の被災で苦しんでいる人たち、地域への復興にあてるべきだ。安和の海で雨に濡れながらつくづくと思った。